出版社内容情報
1941年、ヒトラーとの戦争のきっかけを待ち、日本との戦争は想定外だったルーズベルト米大統領は、石油等の全面禁輸の経済制裁で日本の南進を阻止できると考えた。だがこれによって日本は、明治以来拡大してきた領土をすべて手放し米国経済に完全に組み込まれるか、戦争かの究極の選択を迫られ、結果、真珠湾攻撃に踏み切ることとなった。日米開戦の責任の一端は米国外交の失敗にあったとする陸軍戦略研究所の分析に、日米近現代史研究家渡辺惣樹氏が詳細な解説を付す。
独ソ戦と日米関係/戦争か隷属か:二者択一の強要/対米開戦決意の合理性/失敗したルーズベルトの日本牽制/理解し難いFDR の中国偏重/破滅的な中国からの撤退要求/「恐怖心」と「威信=プライド」/戦争宿命論の呪縛……
【著者紹介】
国防政策専門家。外交政策研究所、ハドソン研究所のシニア研究員。現空軍大学教官。
内容説明
ルーズベルト外交の失敗が、日本に戦争を決断させた。2009年に発表された米陸軍のオフィシャル・レポートに詳細な解説を付し、真珠湾攻撃に帰着した日米外交の真実に迫る。新視点による瞠目の「太平洋戦争開戦史」。
目次
序章 日米開戦のプロセスを検証する
1章 真珠湾攻撃とは何だったのか
2章 日本の侵略とアメリカの反応―一九三七‐一九四一年
3章 日本の判断の基礎となった仮定
4章 日本の決断
5章 失敗したルーズベルトの日本牽制
6章 経済的な締めつけの代償
終章 汲みとるべき七つの教訓
著者等紹介
レコード,ジェフリー[レコード,ジェフリー] [Record,Jeffrey]
米国における国防政策の専門家。米空軍大学教官。ベトナム戦争ではメコンデルタ地区における和平工作顧問として活躍、その後ロックフェラー財団の援助を受け、ブルッキングス研究所で外交政策を学ぶ。外交政策研究所およびハドソン研究所のシニア研究員、BDMインターナショナル社でも勤務。サム・ナン上院議員、ロイド・ベンツェン上院議員の立法アシスタントを経て、上院軍事委員会専門委員を務める。ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院で博士号を取得
渡辺惣樹[ワタナベソウキ]
日本近現代史研究家。1954年生まれ。静岡県下田市出身。77年、東京大学経済学部卒業。30年にわたり米国・カナダでビジネスに従事。近年は米英史料を広く渉猟し、日本開国いらいの日米関係を新たな視点でとらえた著作を上梓、注目を集める。『日米衝突の萌芽1898‐1918』で第22回山本七平賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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勝浩1958
中年サラリーマン
芸術家くーまん843
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