出版社内容情報
最新鋭機を擁し、軍と民の二つの貌を持つ、世界に類例のない航空会社。
謎に満ちたその実態が初めて明かされる!
最新鋭機を擁し、軍と民の二つの貌を持つ、
世界に類例のない航空会社。謎に満ちたその実態が初めて明かされる!一九三一年、満州国建国にともなって創設された「満州航空株式会社」。総延長航路九キロ、民間輸送のみならず測量や航空機製造など広範に行う一方、「軍」の任務も遂行するというもう一つの貌をもち、「ヒツジの皮をかぶったオオカミ」と呼ぶものもある。中国大陸で多岐にわたる活動を行ったにもかかわらず、一九四五年の敗戦時に資料のほとんどが処分されたため、今日に至るまでその実態は明らかになっていない。
本書は航空技術に詳しい著者が数年の歳月をかけて生存する関係者への取材を重ね、断片的な資料をたんねんに読み込んで、初めてその全貌を描きだした渾身のノンフィクション作品である。
・「軍民両用の覆面部隊」?
・航空機を一機ももたない「関東軍」
・石原莞爾が同乗した錦州爆撃
・金日成の抗日部隊を空襲する
・在留邦人300人の救出作戦
・関東軍指揮下の満州航空部隊
・日独間の「空のシルクロード」
・皇帝溥儀は満州航空機で亡命する
・奉天飛行場での「玉音放送」…
【著者紹介】
ノンフィクション作家。1946 年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20 年従事。退社後、日本の近現代の産業史の執筆に取り組む。主な著書に『YS-11』『富嶽』『マン・マシンの昭和伝説』『戦艦大和誕生』『技術者たちの敗戦』『悲劇の発動機「誉」』など。
内容説明
元陸軍のエース級操縦士たちと石原莞爾そして関東軍―。その誕生から消滅までを残された資料と関係者の証言で描く。世界航空史上類例のない航空会社の知られざる実像が初めて明かされる。
目次
世界に類例のない翼
操縦士たちの満州事変
閻錫山の隠密飛行
児玉常雄と国際航空事情
大陸進出への序曲
満州国の建国と軍閥
満州航空の創設と救出作戦
関東軍指揮下の満州航空部隊
日独間「空のシルクロード」開拓
大日本航空の誕生
ノモンハン事件、南方戦線への出動
ソ連軍の満州侵攻
日航と全日空
著者等紹介
前間孝則[マエマタカノリ]
ノンフィクション作家。1946年生まれ。石川島播磨重工の航空宇宙事業本部技術開発事業部でジェットエンジンの設計に20余年従事。退社後、日本の近現化の産業・技術・文化史の執筆に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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むっち
BLACK無糖好き
ごいんきょ
Takeshi Kubo
長老みさわ/dutch