内容説明
明治大正の実業界の雄として名を轟かせ、戦争屋の悪徳商人とも揶揄された大倉喜八郎の真実の生涯に迫る。その史実からは企業家の枠を超えて、広く社会公共分野にまで及ぶ活動が明かされ、スケールの大きい人間的な魅力にあふれる類稀な実業家の姿が浮かびあがってきた。近代日本の基礎づくりに貢献し、「木に例えれば四千年の大樹」(幸田露伴)たる人物の、思想と行動の軌跡をたどる。
目次
大倉尾根をはじめ、各地に残る大倉の名―赤石の山のうてなに万歳を
戊辰戦争での命がけの冒険談―命にかけてあやふかりけり
丁稚から独立、乾物屋、そして鉄砲商へ―やがてなりたき男一匹
朝鮮に救援米を運んだ帰りのとんだ遭難―なみなみならぬ玄海の灘
電気、ガス、緑茶からビールまで。四十代の大活躍―四十五十は鼻垂れ小僧
マンモス・ゼネコン日本土木会社の設立―世と共に進めや進め
日清・日露の戦争と台湾・朝鮮への一番乗り―大陸の汽車尽くる処此のさとは
石炭、電力から製靴、製油までの事業と北海道の開拓―まめかすとともに絞らむ智恵ぶくろ
向島での大宴会と石ころ缶詰事件に見る喜八郎の人となり―いたづらに幾春秋をむかふしま
福祉事業、学校設立など、巨万の富を社会に還元―松のあるじはけふかはるとも〔ほか〕
著者等紹介
砂川幸雄[スナガワユキオ]
1936年、北海道釧路生まれ。東京教育大学文学部卒。コピーライターとして広告代理店に勤務後、建築雑誌を編集し、三十代半ばで独立。フリーの編集者として出版の企画、編集、単行本の執筆などに携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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