草思社文庫
原爆を投下するまで日本を降伏させるな

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784794218353
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0121

内容説明

トルーマンはなぜ日本に原爆を投下したのか。なぜ8月6日、9日でなければならなかったのか―そこにはトルーマン大統領とバーンズ国務長官が密かに進めていたある策略があった。「時局収拾」をめぐる日本の指導部、背後でうごめくソ連の動向、そして秘密裡に進められていたアメリカの原爆開発計画。夥しい文献と精緻な分析で原爆投下に至る4つの日付を検証し、核心に迫る。戦後から現在に至る日本人の史観を問い質す衝撃の書。

目次

六月二十二日、天皇、「時局収拾」を求める
1 一号作戦(国民政府、中共党、アメリカの三つ巴の争いのなかで;尾崎秀実が考えたこと、やったことは;第八十七臨時議会、それと比べて中共党七全大会は)
2 グルーか、スターリンか(グルーの構想、それに対応する近衛・吉田の計画;戦争をやめるべきだと皇太后は説いた;頼みはグルーか、それともスターリンか;ドイツは降伏した。なぜグルーは動かないのか。じつは行動にでたのだ;天皇、南原繁と高木八尺が説いたことを考える;六月二十六日、チューリヒのグルー)
3 トルーマンとバーンズ(なぜかトルーマンはソ連参戦の期日を知りたがる;なぜかトルーマンは「七月十五日」に拘泥する;トルーマンの予定表の「八月一日」と「八月八日」;トルーマンの予定表の「七月四日」と「七月十五日」;六月十八日、マックロイ、ホワイトハウスの会議で禁を破る;電報を読んだトルーマンとスティムソンのそれぞれの反応;「自分も考えていることだから、まかせてもらいたい」)

著者等紹介

鳥居民[トリイタミ]
1929年東京生まれ。横浜に育つ。日本および中国近現代史研究家。夥しい資料を渉猟し、徹底した調査、考察をもとに独自の史観を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まみよろ

3
どうにも筆者の仮定なのか事実なのかわからない部分が多い。また仮定、推測の話がやたら多いので「だろう」「違いない」が多用され過ぎていて読みにくさを助長していた。2013/11/05

1
原爆投下にいたる道筋を、日本、アメリカ、ソ連、中国国民党・共産党のそれぞれの事情を絡めながら書かれており、また原爆とは直接関係のない尾崎秀実のエピソードなどもあって、興味深かった。フィクションを1章挿入したのも、おもしろい試みだとは思う。ただ「~ではなかったか」「~に違いない」といった表現が多用されていて、参考文献や別の著書を読んでいない私には、どこまでが事実でどこからが筆者の推測なのかわからない。それも含め、全体的に読みづらい文体だと感じた。筆者のグルーに対する思い入れが伝わってくる本。2012/11/11

ロケンローラー

1
書題は面白いし、内容も面白いんだけどなぜか「読みにくい」と感じてしまった。前半部は後述のための布石というか、予備知識で後半から面白くなる。持って回った言い回しや、分かりにくい記述があるわけでは無いのに、なぜか「読みにくい」と思ってしまった。2011/06/21

兵衛介

0
原爆投下云々より今まで見過ごされてきた一号作戦が戦後世界に与えた影響についての方が興味が持てた。2011/08/06

kuwagata

0
第二次世界大戦の登場人物の立ち居振る舞いが見えてくる本。なかなか読ませてくれる。2011/06/04

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