出版社内容情報
東京青山の利発な大工の娘が、来日中のインドネシアのスカルノ大統領に見初められ日本人ととして初めて外国国家元首の夫人となる。クーデター、大統領の死、パリ・ニューヨークでの亡命生活。稀にみる波乱万丈の人生を回想する。
来日中のインドネシアのスカルノ大統領に見初められ、日本人ととして初めて外国国家元首の夫人となった著者が、稀にみる波乱万丈の人生を回想する。
少女時代 スカルノとの出会い 大統領夫人に 9.30事件 出産 スカルノの死 新たな恋 再びインドネシアへ NY時代
【編集者からのコメント】
日本の現代史のただ中を生きてきた女性の貴重な回想記です。
【著者紹介】
1940年東京麻布生まれ。インドネシアのスカルノ大統領(故人)の元夫人。クーデターによる大統領失脚後、フランスへ亡命。社交界で活躍する。インドネシアに戻って事業を営み、その後NY移住を経て日本に帰国。タレントとして活躍。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
34
その生い立ちを見れば、彼女の貪欲なまでの上昇志向も肯定できる。「一番の贅沢は完全独立」と言うが、むしろ移ろいやすい一人の人間に完全依存したのが不運の原因ではなかったか。八十歳になった彼女は、まだぶれない軸を手に入れていないらしく、傍目には右往左往しているように見える。2020/07/16
ゆうゆう
11
すごいなぁ。お名前のラトナ・サリ・デヴィさん、「宝石の聖なる精」、写真は白黒だけど、若い頃からきれいな方で、77の今でもおきれいで上品なご婦人。半生を綴ってきた、出来事もドラマチックだが、本当に叫びたいのはラスト3ページなんだろうなぁ。人の三倍勉強して、働いて、努力して、精一杯生きろ!と渇を入れてるのではないか、と感じた。テレビで身体はってる姿は、実は「私だってやれる、頑張れよ」というエールなのか?本当に面白がっているのか?いつまでもお元気で、パワフルで人生謳歌していただきたい。2018/01/13
gogo
10
テレビでの自由奔放な言動で知られるデウィ夫人の自伝。本書を読むと、彼女が、尋常ならざる不屈の精神と、強い上昇志向を持って生きてきたことが分かる。子供の頃の貧困、ホステスからインドネシア大統領の妾、そして正妻へと上り詰めたサクセスストーリー、マスコミの誹謗中傷と母・弟の死、60年代の日・イ間の政治経済へのコミット、「9月30日事件」を生き抜いた辺りまでの話が、特に興味深い。また、写真からうかがえる若い頃の美しさは、絶世の美女と言っても過言ではないだろう。2016/02/20
浮草
9
なぜ、この人がセレブとして、ご意見番としてテレビで珍重されるのか知りたくて。上昇志向、プライド、努力、人脈、美貌などが彼女を形作る。2019/11/09
hokulea
7
気の強い方のようですし、もしかしたらご自身に都合のよいことしか書いてない可能性はあるかもしれない、ということを念頭に置いて読みました。なんだか行間を意識して読んだ感じです。戦後の貧困、混乱の中をご自身の美貌と強い意志と個性と才覚で、色濃く生きてきたことは強く伝わりました。一国の主に嫁ぐ日本人なんて今後そう出てくるとは思えないので、その意味でも貴重な本だと思いました。2016/05/30
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