内容説明
平城遷都1300年記念。当時の日本の人口の約半分に当たる人が動員された巨大建設。金工・美術史の研究者が、天平時代の鋳造技法を推定し、それにもとづいて、イラストレーターが大仏建造のはじまりから終わりまでを描きあげた、その建造のしくみ。
著者等紹介
香取忠彦[カトリタダヒコ]
1930年東京に生まれる。東京教育大学教育学部芸術学科卒業。東京国立博物館金工室長、法隆寺献納宝物室長、工芸課長をへて文化女子大学大学院教授、東京芸術大学、東京教育大学大学院、中央大学、大正大学等の講師を歴任。初代泉屋博古館東京分館長。現在、財団法人子規庵保存会理事長。東京国立博物館名誉館員。古代の鋳造技法、日本金工史を専門とする数少ない研究者。奈良の大仏について、祖父秀真(ほつま)の論を受けさらに考察を深め具体化する
穂積和夫[ホズミカズオ]
1930年東京に生まれる。東北大学工学部建築学科卒業。長沢節氏に師事して絵を学ぶ。松田平田設計事務所をへてイラストレーターに。アイビーファッションのイラストなど、おもにファッションや自動車などの分野で活躍してきたが、現在では日本の歴史的な建造物や街並み、歴史風俗などを描くことに意欲的に取り組んでいる。昭和女子大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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withyuko
8
4月3日に奈良に行ってきた。鹿児島出身の職場で一緒だった人と一緒に。その人が「どうやって作ったんだろう?」という素朴な疑問を持ってらっしゃったので、次に会うとき答えられるようにと思ってこの本を図書館で借りた。鋳造という方法で型に流して作ったんですね。でも、手とかのパーツはどの段階でくっつけたのか?詳しい記録はないらしい。ただ、大きな建造物と聞くと奴隷労働を思い浮かべるが、当時の日本の人口の半分が大仏建立にただ労働としてではなく信仰心から携わっていた人も多いらしい。2021/05/01
Kazuo Ebihara
0
世界最大の鋳造仏といわれる東大寺大仏は8世紀に如何にして作られたのか。 古代の鋳造技法を研究する学者と建築学を修めたイラストレーターが丁寧に解説しています。 現在の大仏は、台座の一部を残したものの戦果で大半は焼け、江戸時代に修復されたものだそうです。 中学の修学旅行以来、また観に行きたくなりました。 2023/04/23
ともなりたすく
0
読んだのは旧版の方だけど探すの面倒だったので…図書館のリユース本。フォロワーにお譲りする前に目を通しました。2022/11/05