内容説明
大宮様とは大宮御所に住んでいた昭和天皇の母君貞明皇后のことである。妃殿下とは著者の姉喜久子様、高松宮妃殿下のこと。お二人はいわゆる嫁と姑にあたる。貞明皇后がいらした戦前から終戦直後までの皇室は皇室が最も皇室らしかった時代とも言われる。お二人が交わした数葉の手紙と姉君から著者に届いた何通かの手紙を読み解くことで、その時代を回想する。
目次
大宮様と喜久子妃殿下
大宮様の御手紙
喜久子妃殿下の御手紙
大宮様のお教え
著者等紹介
榊原喜佐子[サカキバラキサコ]
大正10(1921)年、東京小石川第六天町の徳川慶喜家に生まれる。最後の将軍慶喜の孫にあたる。姉は高松宮妃殿下喜久子様。女子学習院を卒業後、昭和15(1940)年、越後高田藩の榊原家の当主、政春氏に嫁す。現在、東京杉並に在住。一男一女の母であり、四人の孫がいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばう
18
★★大正天皇皇后と高松宮妃殿下の手紙から当時の皇族方の暮らしぶりや考え方がよくわかる。最初、鼻持ちならない特権階級の本かと身構えていたけれど、手紙から受ける大宮様の印象は非常に賢く冷静で、しかも控え目な方ということ。妃殿下がヨーロッパから送られた絵葉書はもっと見たかったな。後半は妃殿下とその妹である筆者との間で交わされた戦時中の手紙がメイン。自身も不自由な毎日を送っている中、娘を亡くした妹の為に色々心を砕く姉の手紙や、徳川のお姫様なのに庭に防空壕や汲み取り用の穴(!)まで掘ってしまう筆者が印象的でした。2015/03/25
アキ
0
自身の嫁ぎ先について、ぴしゃりと主観で書かれていたのが印象的。扉ページのデザインはなんとも残念。
よくこ
0
通勤の友。おもしろかった。2022/01/20
-
- 和書
- 文体とパスの精度