日本開国―アメリカがペリー艦隊を派遣した本当の理由

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794217370
  • NDC分類 210.595
  • Cコード C0021

内容説明

米側史料を本格的に取り上げ、開国のシナリオを作った中心人物、アーロン・パーマーの、ペリー遠征に向けた世論操作、彼と東部エスタブリッシュメントとの繋がり等々、関係者の動きを点描しながら、日本に開国を迫ったアメリカの真意を明らかにしてゆく。今日まで一貫するアメリカの対日・対中政策の原型がまさにこのときに作られたことを示した「新・開国史」。

目次

ハリス来日の違和感
幕末知識人のバイブル
家斉の絶頂
流出する国防情報
運河開削ベンチャーの頓挫
弁財船漂流
頼山陽の死と関藤藤陰
宣教師の死
「泳ぐ石油」
シャルウィダンス?
富士は見えたか?
不況はチャンス
新旧の確執
イギリスの正義、宣教師の正義
決闘、アメリカの騎士道
感応寺破却
ヒッチハイキング帝国主義
『日本外史』出版
大統領の若妻
江戸に来たガリバー
救「鯨」主
「アメリカ」誕生
逃亡者と冒険者の表現
「対日戦争計画書」
仮想敵国「英蘭連合」とパナマ運河
伝えられなかった情報
ペリー任命と世論工作
「ニューヨーク―太平洋ハイウェイ構想」
本当だったオランダ情報
混沌の支那大陸
誤訳のトリック
男たちのその後
タウンゼント・ハリスの孤独
センチメンタルチャイナ

著者等紹介

渡辺惣樹[ワタナベソウキ]
昭和29年生まれ。静岡県下田市出身。52年、東京大学経済学部卒業。日本専売公社(現JT)勤務を経て、57年カナダ移住。現在ソーワトレーディング代表。事業のかたわら、近現代における日米関係の深層を新たな視点から探るべく、米側史料を広く渉猟している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

86
「たった四杯で夜も眠れず」江戸湾に展開したペリー艦隊の威圧の下、日米和親条約締結、日本は開国した。その後、下田に着任したハリス領事との交渉の末、日米修好通商条約を締結。著者は国家をあげてサポートした開国交渉(猶予期間の後、再来したペリー提督は当時の米海軍の1/4に当たる9隻の大艦隊を率いている)とその後のハリス領事一人に委ねられた通商交渉との力の入れ方の差異に違和感を感じ、米国内の資料・文献を猟歩し、多方面にわたるエピソードや考察を積み上げ、米国の意図・深層を探る。日本開国のシナリオを立案した中心人物、⇒2023/04/09

hdo obata

8
比較的こぢんまりした本だったが、多彩な人名がでてくる。近代米国史、幕末史に相当な知識がないとこの本を「十二分に読みこなせない」、読書を楽しむとまでいかなかった。他日もう一度読んでみたいと思う。また新しい発見があるかもしれない。 2018/04/11

Jean31

5
ペリーが日本に開国を迫ることになった、世界情勢からの経緯がわかった気がする。2016/12/04

勝浩1958

5
特に印象に残った一節はこれです。「「十九世紀におけるアメリカ最大のドラッグ犯罪組織」と評されるラッセル商会。この密売利益はアメリカに持ち帰られ、その一部がエール大学、プリンストン大学、コロンビア大学などに寄付されています。アメリカ東部エスタブリッシュメントと支那大陸との強い絆の始まりです。」だから、「こうしたリーダーたちの心の奥底にある「日本には開国の貸し」があり、「支那にはアヘンの借り」があるという意識。どちらの意識も日本の国益にはマイナスに働きます。」 アメリカの裏の顔ですね。今もって追従は良いのか?2015/09/12

ばしこ♪

4
国内情勢がまとまらない最中に、外交問題が正常化するなんてありえない。そう教えられた作品でした。今の日本は沖縄問題と中国、北朝鮮、ロシアと問題山積みだが着実に進めていけば必ず道は開かれる。そう信じています。2016/01/31

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