内容説明
「野球規則」に、「誤審」という言葉は存在しない。暴走する選手、わがままな監督、野球を知らないフロントなど、審判を取り巻くさまざまな人たちが自分勝手に「誤審」を言い立て、ルールを無視した「抗議」を乱発、プロ野球を崩壊させようとしている!WBCの大誤審から、巨人・小関の「三塁踏み忘れ事件」まで、具体的なケースをあげながら、球界をダメにする「誤審の構造」を明らかにする。
目次
第1章 危ない審判(WBCデービッドソン審判事件;“誤審”せざるを得なかった事情 ほか)
第2章 危ない監督(阪神を優勝させた“誤審”;05年最大の「トラブル試合」 ほか)
第3章 テレビには映らないプレー(巨人・小関「三塁踏み忘れ事件」の真相;「原監督は球界唯一の紳士的な監督」 ほか)
第4章 投手をつぶすストライクゾーン(審判倒れる;審判のストレスは限界に達している ほか)
第5章 審判がプロ野球を変える(「野球規則」を守らないのはプロ野球だけ;抗議でプロ野球をつぶしたいのか ほか)
著者等紹介
工藤健策[クドウケンサク]
1942年横浜生まれ。明治大学卒業後ラジオ局入社。アナウンサー、ディレクターとして、野球、ラグビー、サッカー等を取材。1989年度日本経済新聞・テレビ東京主催ビジネスストーリー大賞受賞。1992年度NHK「演芸台本コンクール」佳作入賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しーふぉ
23
誤審をした審判を貶める内容ではなく擁護する内容がほとんど。野球規則を知らない監督や解説者が多いことにビックリ。テレビの視聴者はリプレイ画像を繰り返し見ているのに対し、審判の方は大変だと思います。ビデオ判定はなかなか大変のようですが審判員の負担軽減の方策を考えることも必要だと思う。2017/02/08
金吾
22
審判の苦悩がよく伝わります。リプレイが入り大分変わったでしょうが、ストレスフルな職場と思います。昔から不思議だったのは不利な判定には誤審と騒ぎますが、有利な判定の時には一切騒がないことです。2025/02/09
きら
3
プロ野球を語る上で避けては通れない問題、「誤審」。監督や選手、ファンを時に激昂させる「誤審」はどういうメカニズムで生まれるのか? 審判の技量の低さや、機構の問題点を糾弾する本かと思って手にとったらむしろ逆だった。現行のシステムでは審判への負担が大きすぎるし、物理的に判定が困難な事象も決して少なくはないということを啓蒙する内容。審判がここまで大変な仕事だったとは。これからは野球観戦する時、多少腑に落ちない判定があっても寛容な気持ちで・・・と思ったけど、可変ストライクゾーンだけは勘弁してよ、○村さん。2010/05/28
unichin
2
球場で、あまりにもおかしな判定に出くわすことが多く、手に取った一冊です。リクエスト制度以前に書かれた本なので、ビデオ判定の問題点も指摘され興味深い。守備妨害、走行妨害の優位性など初めて知ったルールの解説もあり、一概に誤審と決めてはいけないことを知りました。もう少し審判の数を増やし、余裕ある日程で仕事をしてもらわないと、ますます「???」な判定が増えてしまうでしょう。2018/11/09
こばこ
2
「誤審」が生まれる背景を,具体例を挙げながら示していき,並べて問題提起も行っている.良い本. スタンスとしては審判寄りに見えるが,大体の本が選手・監督寄りに書かれている現状から言うと,こういう視点から書かれている本が存在することも重要.審判が極度に(肉体的・精神的両面で)忙しい,という問題は早急に何とかして欲しいものではあると深く思った.今年からのセ・パ審判団統合がその一助になればいいのだが.2010/01/05
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