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神戸大学院生リンチ殺人事件

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794215284
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0036

内容説明

2002年3月4日未明、神戸市西区の団地敷地内で、当時27歳の神戸商船大学院生が、まったくの言いがかりから暴力団員たちに暴行を受け拉致される。通報で現場に駆けつけた警察官たちは、なぜか被害者を捜索せず、暴力団員に言われるがままに引き上げていく。その後延々と続いた凄惨な暴行の果てに、被害者は生命を絶たれたのだった。明らかな異状を目の前にしながら、警察はなぜ何もしなかったのか。納得できない被害者の母親は、やがて警察の責任を求めて国家賠償請求訴訟を起こした。そして2006年1月、最高裁によって警察の非が全面的に認められる。警察を相手取る国賠訴訟は決して勝てないと言われてきたが、それを覆す初めての画期的な判断だった。本書は元警察官の視点で事件を克明に検証し、その全容を明らかにするものである。

目次

第1部 事件(電話;母と子;凶行)
第2部 警察(疑惑;警察の罪)
第3部 裁判(国家賠償訴訟;勝てない裁判)

著者等紹介

黒木昭雄[クロキアキオ]
1957年、東京都生まれ。1976年、警視庁入庁。23年間の在職中に23回の警視総監賞を受賞。自動車警ら隊員として常に第一線でパトカーに乗務する。99年、荏原署巡査部長を最後に依願退職。以後、ジャーナリストとして活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ma-bo

50
何の非もない被害者が受けたヤクザ達からの壮絶なリンチ描写に絶句する思い・・・。警察官達の初動捜査のミスや怠慢には憤りを覚える。県(警察)への職務怠慢の訴訟にて遺族側は勝訴するが亡くなった息子さんは帰ってこない。憎むべきは犯人達だ。だが対応、捜査にあたった警察に対する訴訟における証言が自分たちに都合の良い事ばかりであり、組織の保身、身内に甘いのは他の事件でも明るみに出るケースも多くこれからもこの体質は変わらないのだろうな。2020/02/04

ランフランコ

6
これは地元で起きた事件でよく覚えている。ただの一市民が何故こんな惨い死に方をせねばならんのか?怒りしかない。加害者のヤクザの親分は狂っている。こんな人物に因縁付けられたらどうしようもない。そもそもしっかり監視しけとけよ。20年とかで放り出すな。死刑にせい。兵庫県警の失態は余多あるがこの事件は相当ひどい。この事件を教訓としているのかどうかは分からないが、ウチの近くのヤクザの親分の家には警察が24時間張り付いている。それでも発砲事件起きたりしてるがね。2024/03/19

ますこ

6
ほとんどの警察官がいい加減とは思わないが、こんな初歩的なミスをされて殺されてしまった大学生は死んでも死にきれないと思うし、後に遺された母親の気持ちを思うと胸が締め付けられる思いでした。一人息子をここまで立派に育てたのにこの様な形で命を奪われてしまうなんて、しかも、助かる可能性がある事件で。犯人が無期懲役で15年20年して社会に戻すのに意味があるのか?2013/11/09

ガチャ

5
神戸大学院生がヤクザに暴行を受け殺害された事件。警察が初動捜査で怠ることがなければ、神戸大学院生の命は助かっていたかもしれない。警察官の適正な職務活動が行われていれば防げたかもしれないということを、元警視庁の警察官が自身の経験も踏まえて論じている。国賠で県を相手に闘った原告が勝訴したということが、いかに稀で、すごいことなのかがよく分かった。2018/02/25

あずさ

3
ここまで捜査が杜撰な事件もないと思う。何度も浦中さんを助けるチャンスがあったのに…助けてくれるはずの警察がなにをしているんだろう。2013/12/02

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