内容説明
女の子の目は質感や色彩をとらえ、男の子の目は位置や動きをとらえる。また声の聞こえ方、感情処理の仕方など、男の子と女の子では何もかもがちがう。脳の構造が男女で異なるうえ、発達の速さや順序がちがうため、大人より子どものほうが性差は大きい。本書は、性差を問わない子育て・教育が男女双方にとって損であることを示し、それぞれに効果的な教え方の例をあげる。また学力のみならず自尊心や意欲、性別にとらわれない価値観を育むうえでも男女別学のほうが利点が大きいと説く。共学校の人気が高い昨今、親と教育関係者にとって必読の一冊。
目次
1 女の子のほうが聞く力にすぐれている
2 女性の脳、男性の脳
3 男の子はリスクを取りたがる
4 男の子のけんかと女の子の争い
5 男の子と女の子の学び方
6 男の子と女の子は同じ学校でいいのか
著者等紹介
サックス,レナード[サックス,レナード][Sax,Leonard]
内科医、心理学者。数々の権威ある雑誌に学術論文を発表。全米別学公教育協会を創設。各紙誌、テレビなど主要なメディアで活躍し、子どもたちの学習において、男女の性別によるちがいを尊重することがいかに重要かを説いている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由田 忠
21
動物でも人間でも共通にある、性別の身体的違いについて研究成果をもとに説明する。そうした違いは、網膜にある光の受容細胞や、青年期までの成長の仕方(感情を司る脳の部位が異なる)、リスクをとることへの対応の、空間認知の仕方などにあるのである。今まで語られた男女の違いと、重なる部分も少しあるが、本質的な違い(性的志向とは無関係)を述べて、その上での学校における対応の仕方についてアドバイスをする。アメリカの学校が対象なので、状況が日本とかなり異なることに驚かされる。男子のいじめがないような記述が気になった。2018/05/22
Nobu A
13
本から学べるかは本人次第だと思うが、やはりダメなものはダメのような。以前読書中の本に言及があり、気楽にアマゾン購入。「空間認知に女性は大脳皮質を、男性は海馬を使用」と言う動物実験結果が人間にも符号するのか。するならどんな理由で。参考文献も付けず、「○○博士の研究によると」のオンパレード。構成も脆弱。堂々巡りの筆致で都合の良い解釈ばかり散見。気になってWikipediaを覗くと、筆者が提唱する男女別活動は賛否両論(英語記載のみ)だった。失礼だが、言及元も駄本だった。以後気を付けることを学んだ。類は友を呼ぶ。2021/06/03
おかでぃ
10
流し読み。 男子校や女子校の学生の方が共学の学生よりもジェンダーが少ないのには自分の認識と違って驚きだった。 たしかに女子がいなかったら家庭科のときの裁縫や日直のときの黒板掃除など男子がやらなそうな事をやらざるを得ない機会が増えるから、そこから好きになることがあるかもしれないなぁ。2016/10/23
KOPE
9
産まれながらに男の子と女の子の脳は違うー 子育てにも仕事でも役立ちそうな本で付箋貼りながら読んだ。生物学的な視点から具体的な子どもの様子、解決策まで書いてあるので参考にして子どもと接してみると良いかも。2020/01/30
摩天楼
8
非常に良い本。子育てのときには是非読み直したい。それから、やや古いので最新の情報で覆されている事実があるのかも知りたい。世の中ののジェンダーについての考え方は、未だに間違ったものが浸透しているようだ。 男女共学よりも別学の方が本来の個性が発揮されやすいのはなるほどと思うし、自分の体験からもそうである気がする。 まとめると、子供の個性や興味の中で「好ましくない」と親が思うのは、親のジェンダーバイアスが原因のこともあり、子供のやりたいこと、嫌なことを素直に認めるのが一番良い、となりそうである。2018/07/21
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