ある朝鮮総督府警察官僚の回想

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794213563
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0036

出版社内容情報

キャリアとして総督府に入府して外事警察、保安課を主管した著者が、対ソ防諜工作の実態など、敗戦にいたる一四年の朝鮮体験を語る。最後の歴史的証言!

内容説明

昭和11年、京城帝国大学卒業後、有資格者となって朝鮮総督府に就職、対ソ防諜工作の最前線に立った元警察官僚が、終戦にいたる14年余の朝鮮体験を回想した貴重な手記である。対ソ戦略の要路たる朝鮮半島において、ソ連はいかなる諜報工作を展開し、日本はこれにいかに対処したのか、本書では、戦前・戦中にわたって繰りひろげられたこの「見えざる戦い」の実態が生々しく語られるとともに、敗戦によって終焉した日本の朝鮮統治の実相が冷静な視点をもって描きだされている。日朝・日韓関係の誤解を正す歴史的証言というべき1冊。

目次

第1章 少年時代の転変
第2章 京城帝国大学
第3章 官僚生活のはじまり
第4章 対ソ防諜工作―咸鏡北道外事警察課長:総督府保安課事務官
第5章 忠清北道警察部長
第6章 わが人生の「朝鮮」の終わり
私的「朝鮮」 戦後日韓交友録

著者等紹介

坪井幸生[ツボイサチオ]
大正2年、大分県生まれ。昭和6年、勉学の地を求めて朝鮮へ。11年、京城帝国大学法文学部法科卒業。同年、高等文官試験行政科に合格。翌12年、高等官見習の行政官として朝鮮総督府に就職。警察部警務局、農林局農村振興課勤務、警察官講習所教授(高等官)を経て、14年5月より咸鏡北道警察部外事警察課長(総督府道警視)、15年7月から警務局保安課勤務(総督府事務官)。20年6月より忠清北道警察部長となるも、2カ月後にソ連侵攻・終戦を迎える。敗戦後の処理に尽力し、11月に引揚げ。21年鹿児島県警視、22年大阪府警視。その後主として警察庁鑑識課長、埼玉、山口の各県警察本部長、四国管区警察局長等のポストを歴任し、九州管区警察局長を最後に39年3月に国家公務員を退官。同年4月に大分県副知事に選任、1期4年ののちに退官

荒木信子[アラキノブコ]
昭和38年、横浜生まれ。横浜市立大学文理学部国際関係課程卒業。筑波大学大学院地域研究研究科東アジアコース修了。平成2~3年、韓国ソウル大学留学
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑紫の國造

11
著者は、日本統治下の朝鮮で警察官僚を勤めた人物。大分県で生まれ育ち、苦学して京城帝国大学を卒業し、そのまま総督府でキャリア官僚になった。戦前、戦中、そして戦後すぐの朝鮮の模様が興味深く描かれる。大学では日本人ばかりではなく朝鮮人の友人も多くあり、警察官となってからも朝鮮語は必須のものだったという。日本統治下の朝鮮の様子のある一面が垣間見える。著者が、あとがきで記憶の不正確さを認めている点は誠実な人柄が出ているようだ。ただ、国境の警察官として対ソ連の防諜任務については、それほど紙幅はない。2023/08/20

CTC

3
朝鮮総督府で要職にあった著者が、75歳にして私家版として底本を記し、91歳の年に刊行。京城大に学んだため、同級生に閔妃の血縁者が居たりと、著者の半島との関わりは統治者的立場に止まらない。飾り気のない人柄を感じる筆致と、後段で、引き揚げ後に窮し懊悩しつつも闇商売に手を出す様も描いているので、本書内容には基本信をおく。統治下の「朝鮮内どこの郵便局でもハングルを使って電報を打つことができた」という話が印象的。戦後の同級生との交遊を読むと、ひと昔前まで日韓の絆は、個人個人の信頼関係で保たれてたのかもなぁとの感。2014/10/22

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