出版社内容情報
フリーメイソン、医師、預言者、詐欺師など多彩な顔を使い分け、フランス革命前夜の欧州を騒がせた稀代の怪人物の正体に迫る。
内容説明
君主たちが競って招き、司教たちが恐れ、医師たちが憎み、女たちが憧れた稀代の魔術師―。フランス革命前夜のヨーロッパ社交界で、その名を轟かせたカリオストロ伯爵。シチリアのごろつきだった男は、いかにして王侯貴族を手玉にとる「伯爵」に変身したのか？錬金術師、医師、預言者、詐欺師、フリーメイソン会員といくつもの顔を自在に使い分け、「理性と啓蒙の時代」１８世紀を妖しく彩った男の生涯を追う。
目次
プロローグ バルサモの家
１ フリーメイソン
２ 降霊術師
３ シャーマン
４ コプト
５ 預言者
６ 回春剤
７ 異端
エピローグ 不死
著者等紹介
マカルマン，イアン［マカルマン，イアン］［ＭｃＣａｌｍａｎ，Ｉａｉｎ］
オーストラリア国立大学の人文研究センター所長。国際的に著名な文化歴史学者。オーストラリア在住
藤田真利子［フジタマリコ］
翻訳家
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感想・レビュー
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鐵太郎
11
シチリアで生まれ、全ヨーロッパを旅し、錬金術師、医師、フリーメイソンの重鎮、魔術師、革命家、反キリスト、世界の救済者、そして希代の詐欺師として死んだジョゼッペ・バルサモことアレッサンドロ・カリオストロ「伯爵」とはどんな人物であったのか。事実は小説より奇なりを地で行く希代の怪人物の一代記です。この人物の生涯にかかれば、ルパンに出てきたカリオストロや、その派生である日本アニメのカリオストロの名など、ふっとんでしまうほどスケールの桁が違う。 ・・・事実であってほしいなぁ。2014/02/02
ほたぴょん
1
カリオストロの評伝としては、種村季広先生の『山師カリオストロの大冒険』があるが、本書の特徴としては、フリーメイソンという秘密結社がなぜ、かの時代のヨーロッパで一定の影響力を持ったか、という点を「守旧派に対するカウンター勢力」としてわかりやすく整理しているところではないかと思う。フリーメイソンの名前があればこそ、その時代の中でジュゼッペ・バルサモはカリオストロになり、フランス宮廷の人物にすらなりえたのだ。首飾り事件後、人々から見放され、失脚していく過程についても詳しく書かれていて興味深かった。2022/11/10
takao
1
怪人物 2020/02/14
（ま）
1
ジュゼッペ・バルサモ、啓蒙の時代のいかさま師アレッサンドロ・カリオストロ伯爵 カリオストロの城を久しぶりに見ながら2017/03/05
sugiane
1
時代の波に乗って翻弄されちゃった人という感じ。フリーメイソン、錬金術師多彩な才能はお持ちだったご様子。2011/10/20
