出版社内容情報
市中金融からの借金、人減らし、債務保証、親族の担保提供、取引金融機関の破綻……矢尽き、刀折れるまで奮闘した中小企業の元社長が、倒産にいたるまでの日々を赤裸々に綴る。
内容説明
市中金融からの借入、債務保証、親族の担保提供、人員整理など、中小企業が避けて通れない苦難に直面し奮闘するも、ついには破産に追い込まれた経営者が真摯につづる。
目次
第1章 長かった一〇日間
第2章 成長戦略
第3章 融通手形
第4章 人減らし
第5章 債務保証
第6章 資金繰り
第7章 強制破綻
第8章 倒産前夜
第9章 債権者集会
倒産後の人生―あとがきに代えて
著者等紹介
三浦紀夫[ミウラノリオ]
1952年青森県青森市生まれ。明治大学政治経済学部卒業。大学時代から情報誌や会社案内の制作を手がける株式会社コアでアルバイトを経験し、卒業後同社に入社。制作部長、役員、関連会社の社長を経て、1990年同社代表取締役に就任。2002年同社を破産させる。永代クラブ代表幹事
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねなにょ
16
もう倒産を免れない極限状態だったからか、小説や映画で描かれているような激しい倒産劇ではなく、淡々と冷静に、細密に当時の状況、出来事を綴っている。この本は、倒産後、経営から退いて、ジャーナリスト活動の第一弾として、2003年に書かれたそうで、似たような立場の人や行き詰っている人などにも、「何とかできるかも」と勇気を与えてくれる本かも。2018/12/04
Humbaba
3
いくら努力をしても、その方向性が間違っている場合にはうまくいかない。しかし、会社を整理するということは、非常に辛いことであり簡単に決断はできない。社員への責任もあるが、それだけではなく家族や親戚からの借金という問題もある。どれも解決は困難な問題だが、それを放置して闇雲に走り続けても被害が広がるだけである。2013/12/04
kentatnek
1
家族から、友人から金を借りてなんとか資金を繰り回す状況が生生しく書かれている。会社を経営するのは華やかな部分が目立つけど、「倒産」という黒い部分もあると再認識できた。2014/05/03