出版社内容情報
ヒトとは何とおかしな、何と悲しい生きものだろう――生物学者がヒトの宿命に思いをはせ、ヒトの世の不条理に物申す! 月刊草思に連載され人気を博した軽妙洒脱な科学エッセイ。
内容説明
生物学者の目からヒト社会を眺めると、どうしてこんなことになってしまったものかと思う。そしてヒトという生きものは、なんと悲しい、なんと不条理な生物なのだろう、と。生物としてのヒトの宿命と性質を考え、過密社会がもたらすもの、戦争の起源、睡眠と記憶の不思議、アイスクリームの階級制から美人が好まれる理由まで、生物学者・柳沢嘉一郎が夜も眠れず悩みつづけるテーマを綴る。「月刊草思」に連載され大好評を博した珠玉の科学エッセイ、待望の刊行。
目次
いつも心にかかっていること(ヒトは生き残れるか;眠り薬を飲んでねる ほか)
ずっと心に残っていること(いいかい、一生懸命に走るんだよ;ニューヨーク、ニューヨーク ほか)
考えてみると不思議なこと(記憶を映すスクリーン;からだのなかの時計たち ほか)
老いて死に往くということ(老い;棺を覆いてこと定まる)