ひきこもりなんて、したくなかった

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  • サイズ B6判/ページ数 205p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794212443
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

中学2年で不登校になり、その後6年間、ひきこもりを余儀なくされた著者が、学校や家族、治療について、当時の思いを切々と綴る。わが子に肉体的・精神的暴力をふるう親、内申書をたてに脅す教師、心に傷を負う者をさらに追いつめる精神医療従事者…。壮絶な体験が、迎えた文体でたんたんと語られる。18歳のとき、生まれて初めて、話を聞いてくれ、自分を受けとめてくれる人と出会う。そして信頼できる精神科の医師とめぐりあったことで、少しずつ心身が回復してゆく。14歳から6年間、ひきこもりだった著者が、「出会い」に恵まれ、社会復帰を果たした貴重な記録。

目次

1章 学校のこと
2章 病院めぐり
3章 家族のこと
4章 「出会い」が私を変えた
5章 社会の中で
6章 穏やかな日常
7章 友人たちと

著者等紹介

林尚実[ハヤシナオミ]
1973年生まれ。中学2年のときに不登校になり、その後、6年間のひきこもり生活を送る。精神科クリニックによるカウンセリング治療の後、社会復帰し、大検をへて大学に進学。その後、アメリカの大学院に留学し、現在は都内で働く
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感想・レビュー

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maimai

11
なぜひきこもりになってしまったのかという原因を考える必要があると思います。本人の心が弱いと一概に決めつけるのではなく、どうしようもなく辛くて逃げ出してしまいたいと思うこともあると思います。人間だから。自分が大切だと思うのは、どういう生き方を選択するかは自分次第ですが、その生き方を選択した責任は自分が取らなければならないということだと思います。2015/07/11

ブルーツ・リー

4
引きこもりにある状態の人に、自己責任だ。と言って終わらせられるような問題ではなく、ましてや、本人を責めてもどうにもならない事を、20年前の段階で、筆者は自らの体験の中から見出している。 20年経った今でも、引きこもりの人に対する世の中の視線は厳しく、それが、ますます問題をこじらせたり、引きこもりの人に対する人権侵害も未だに問題になっているから、その点に対する筆者の意見は、至極まっとうだ。 問題点は過去の部分を相対化できておらず、中学時代の話になると、自分が絶対に正しく、周囲は常に間違っている。になる事か。2022/08/09

夜兎

2
私自身も不登校、フリースクールへの通級、定時制高校への進学…という履歴があります。だけど、一概にこの人の言葉に賛同は出来ませんでした。僻む訳ではないけれど、辛い経験をしていても所謂『ふつう』の人よりも大学進学以降は恵まれている気がしました。『バカ大学』と言われながらも、何だかんだで大学の学費は御両親が出してくれたみたいだし。不登校児の親のサークル(某有名フリースクールのものでしょうか?)に参加したりと、親御さんも歩み寄ろうとしていたのでは?ただ、お互いに理解し合えなかったから齟齬があって辛かったのだろうな2012/11/27

る-さん

2
読み始めて半分もいかないうちにこの著者の書いていることがものすごく心地よく感じられた。彼女の性格や在り方がどこか自分に重なったのかもしれない。著者の言葉の背景に日本人とは、といった文化的なものを多く見たように思う。ひきこもりという症状に繋がってはいるが、この著者のような感性を持つ人の方が寧ろ正常のように感じられた。2011/07/15

philodinadok

0
両親は教育があり中上流の家庭。勉強できるが不条理を流せない性格から中学できつい担任にいじめられ、家族も愛がなく飲酒暴力と学歴至上、精神科も合わず数か月不登校後に病院併設の養護学校で虐待のような治療を受け2か月後に退院し5年ひきこもる。18で訪れた教会で牧師見習の青年と出会い交流しそこからの縁でピアノを習い勉強の個人授業を受け、まともな精神科に通いはじめ、2年をかけて緩解し無名とのことながら大学へ進学、ウエートレスのバイトや英語の勉強・入学以前からの友人に元気づけられながら暮らす。海外大学院進学ののち就職。2021/04/18

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