出版社内容情報
誰が事件の早期解明を阻んだのか――。横田めぐみさん事件発覚を機に結成された被害者「家族会」が北朝鮮に拉致を認めさせるまでの活動全記録。
内容説明
たび重なる陳情に体よく問題を先送りにする政府、外務省。「拉致はでっち上げ」といいつづけた朝鮮総聯。拉致事件を否定する学者、政党。一部を除き、ほとんどこれを報じなかったメディア。それでも家族たちは諦めることなく、街頭に立って支援を訴え、救出を求める200万名の署名を集めた。横田めぐみさん拉致事件発覚を機につくられた「家族会」(「北朝鮮による拉致」被害者家族連絡会)と、これを支えた全国の「救う会」が北朝鮮に拉致を認めさせるまでの5年におよぶ活動の全記録である。『現代コリア』誌に連載されたリアルタイムの活動報告をまとめた本書は、だれが事件の早期解明を阻んだのかを明らかにするとともに、こんにちの日本の政治・外交のあり方をも鋭く問うものである。
目次
事件発覚―一九九六年一〇月~一九九七年一月(身元が確認された拉致少女)
救出運動レポート―一九九七年二月七日~二〇〇二年八月(二月七日―横田めぐみさんのご両親、外務省、日赤、国会議員に要請;三月二五日―「家族会」(「北朝鮮による拉致」被害者家族連絡会)結成
四月下旬~五月中旬―日本政府、横田めぐみさんの拉致疑惑を認める
五月中旬~六月中旬―救出を求める署名、三五万を超える
六月中旬~七月中旬―関西でも救援組織が活動開始 ほか)
「九・一七」以後―二〇〇二年八月~一〇月三一日(八月~九月一七日―小泉首相訪朝。金正日総書記、拉致を認める;一〇月九日~三一日―蓮池さん、奥土さん、地村さん、浜本さん、曽我さん帰国)