内容説明
二〇〇〇年の三月から、小渕前首相の提案によって、識者二六名を集めて、月に二回、首相の私的諮問機関という形で会議が開かれてきた。小渕氏が亡くなったあとは主宰者は森首相に引き継がれた。ここでは、教育基本法にもとづく戦後教育のありかた、現在の教育の荒廃、さらに将来の人材育成の方法をめぐって、激論が闘わされた。それは日本の文化、国家のありかたをめぐる論争でもあったのである。現職の教師としてただ一人委員となった著者が、議論の批評もふくめて、白熱した会議の模様を伝えたのがこの本である。
目次
教育改革国民会議の委員に任命される
第一回教育改革国民会議―戦後教育と学校の現状に対する議論
第二回教育改革国民会議―学校現場の惨状に対する議論
第三回教育改革国民会議―臨教審以降の教育改革をめぐる評価
第四回教育改革国民会議―教育の武装解除と再武装をめぐる議論
第一分科会‐第一回会議―学校の教育力の回復をめぐる議論
第一分科会‐第二回会議―文部省改革派との全面対決
第一分科会‐第三回会議―家庭や社会の現実を無視した改革に対する批判
第一分科会‐第四回会議―問題の多い生徒の「排除」をめぐる議論
第一分科会‐第五回会議―教育基本法の改正をめぐる激論〔ほか〕