内容説明
昭和五十二年十一月、日本海に面した新潟の町から一人の少女が忽然と姿を消した。新潟市立寄居中学の一年生だった横田めぐみさん、十三歳。大がかりな捜索も虚しく、生死不明のまま二十年が過ぎた平成九年、両親のもとに驚くべき事実が伝えられた。めぐみさんは北朝鮮の工作員に拉致され、平壌で暮らしていると…。ある日突然、理不尽な事件に巻き込まれ、愛する娘と引き離された母が、二十年に及ぶ辛苦の日々を綴った慟哭の手記。
目次
プロローグ 娘が元気でいるという夢を見て
第1章 ある日突然、娘がいなくなった
第2章 五人家族のにぎやかな食卓
第3章 手がかりを求めて
第4章 笑うと、えくぼが
第5章 わが身に代えても
エピローグ 凛然とした日本人の心で、一日も早い救出を
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
玲
3
そっか、20年も単なる行方不明だったのか。拉致が問題になったのって近年なんだなあ。金賢姫が先日来日した時の扱いがどうして問題だったのか少しわかった。拉致問題の細かい争点についてはこの本では足りない。2010/10/05
きち
3
めぐみさんを早紀江さんに返してあげてほしい。2008/09/16
Mayumi Hibi Ishida
2
横田滋さんがお亡くなりになったニュースをきっかけに拝読。こんなにも不条理な事が起きていいのかと衝撃を受けた。拉致されて43年、未だに解決してない日々を早紀江さんがどんな思いで過ごされているかと思うと胸が痛い。元気なうちに解決してほしい。2020/08/20
神無月
1
この本を読む切っ掛けとなったのは祖母に「この本読んでみて」と言われたのが始めでした。そして、この本が書かれたのが平成十一年で二十年も前の実話本でした。この本は私には難しくてなかなか読み進められなかったです。でも、拉致問題は今の時代ではまた沈黙されているように感じます。最近では、めぐみさんの他に拉致された子どもさんの親御さんが無念にも他界されたという記事を目にしました。「めぐみへの遺言」(二〇十四年)という本が出ているくらい時間がなくなっているということが伺えます。一刻も早く解決に繋がることを祈っています。2020/02/10
オヤジさま
1
子を持つ親として、自分の身に置き換えて考えるに、これほどの苦しみはないと… 「なぜこんなことが起きてしまったのか…」心が締め付けられます。2013/01/25
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