内容説明
事故で大怪我を負って失職し、落ちこんでいた著者は、動物愛護ホームでジニーと出会い、飼い主となった。ジニーは特別の使命をもつ犬だった。傷ついていたり障害をもっていたりする野良猫を見つけては救いだすのだ。目の見えない猫、耳の聞こえない猫、うしろ足のない猫、小脳形成不全で歩けない猫…。そうした猫たちだけでなく、ジニーは破滅しかけていた著者をも救ってくれた。天使ともいうべき、世にもまれな犬の感動の物語。
目次
1 フィリップ
2 ジニー、家を見つける
3 ジニー、猫を見つける
4 ベティ・ブープと仲間たち
5 心のレーダー
6 浜辺のジニー
7 パラダイスの猫たち
8 小さな盲目のジャッキー
9 天使のジニー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hanagon44
6
弱っていたり,障害を持つ猫を見つける力を持つ犬のジニーと飼い主フィリップ。彼らのめぐり逢いは,イギリスのジェームズとボブのそれのようだと思いました。今まで目を向けていなかったことに目を向け,それに正面から取り組むきっかけと勇気を与えられ,それを実行する。困難や苦しみがあっても,お互いで支えあいまっすぐ生きる。自分たちのできること・やりたいことを恐れず行い,正々堂々と生きている彼らの姿をこの本で知ることができ,ジワジワと心に温かい気持ちがしみてきます。2015/10/03
たな吉
6
【ヒグチユウコさんオススメ本】表紙を見ただけで、すぐにジニーのファンになりました。愛情いっぱい。2014/10/08
ふぅ
5
猫たちに囲まれたジニーの写真、優しい目がとても印象的。ジニー、前世は猫だったの?2015/05/08
7a
4
片腕の機能を失ったフィリップが出会った犬ジニーは、障がいを持った動物を見分け探し出すという能力を持っていた。フィリップとジニーが野良猫の保護活動を行っていくノンフィクション。フィリップは自身が障がいを持っていて生活も裕福ではないが、猫たちのために労力と金銭を惜しまない。猫を見つけ出すのはジニーだが、フィリップの猫に対する愛情があってこそ。でもこのまま猫を保護し続けていたら彼は破産してしまう気がする。個人ではなく制度として動物たちを救えるようになればいいのに。2017/02/11
myaown
2
タイトルに惹かれて手にしてしまった。いわゆる動物愛護活動をする人が書いた本なのだが、それだけではない。傷ついた動物(ヒトも含む)に特別な嗅覚を持つジニーという犬が回りの人々の価値観を一変させてしまった。国によって動物との関係性…というか、それをとりまく法律などは、それぞれなのだけれど、命あるものを売買するのはそろそろ止めても良いんじゃないのかなぁ…と、こういう話を読むといつもそう思う。動物と暮らす資格のあるヒトのみに彼らと暮らす権利を与える仕組みが広がらないとペットを安易に手放すヒトが減らないだろう。2015/10/21