ロマン・ノワール<br> パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない

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ロマン・ノワール
パパはビリー・ズ・キックを捕まえられない

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794206251
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

パリ効外の団地で、結婚式をあげたばかりの花嫁が射殺される。純白のウエディングトレスの胸を真っ赤に染めた花嫁が握りしめていたのは一枚の紙切れ。そこにはこう書かれてあった。「ネエちゃん、おまえの命はもらったぜ」。シャポー刑事はその下に記された署名を見て愕然とする。ビリー・ズ・キック。それは彼が娘のために作った「おはなし」の主人公ではないか。続けてまた一人、女性が殺される。そして死体のそばにはビリー・ズ・キックの文字が…。スーパー刑事を夢見るシャポー、売春をするその妻、覗き魔の少女、精神分裂病の元教師。息のつまるような団地生活を呪う住人たちは、動機なき連続殺人に興奮するが、やがて事件は驚くべき展開を見せはじめ、衝撃的な結末へ向かって突き進んでゆく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シガー&シュガー

9
フランスのとある団地に集まる、主に性的に拘りすぎの感じがある人たち。 あやうい均衡の上で成り立っていた彼らの人生が「ビリー・ズ・キック」の出現で崩壊していきます。伏線はそれなりに回収されて最後はきれいにまとまったとも言えるし「ビリー・ズ・キック」が事件を転がしてく様子は非常に面白かったものの、ユーモアと皮肉と諦観がごちゃまぜになったような描写に、面白さより不快が少しだけ勝りました。1971年作品、1995年翻訳。原著から受ける印象は分かりませんが翻訳に限っていえばブックデザインもあいまって古く感じました。2016/04/08

ふう

8
再読(多分)。どこかしらおかしな人たち…いやはっきり言おう、変態たちが繰り広げる、ユーモラスでファンタジックでダークなドタバタ群像ミステリーfrom仏(ホトケじゃないよフランスだよ)。とりあえず読まなきゃわからない感覚の小説。決して万人向けじゃないけれどテンポよく読了できるので一読をおすすめ。訳もすごくいいし、表紙も◎。そうさ、ビリー・ズ・キックは死なないぜ!2014/11/05

愛の餓死体

8
章によって語り手が変わるので飽きずに読めた。2013/09/27

ネムル

3
掃き溜めとまではいかないが、低所得層の溜まる団地。そこに住む面々の謎の殺人犯ビリー・ズ・キックに仮託した希望と、それに乗っ取った奇矯な、あまりに奇矯な行動がぐちゃぐちゃに入り乱れ、ラストはどかん! こ、これはひどいw。しかし、こうした無茶ぶりをクールに描き出す文体の勢いこそ、フレンチ・ノワールの魅力。いや、堪能しました。2010/04/12

ありさと

2
フランス・ミステリは変なんだけどこれも変だ。けどその変さ加減が不気味。閉塞感の拗れが変なユーモアになって溢れ出してる感じ。スピード感、伏線の周到さ、良いです。2018/06/28

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