木のいのち木のこころ〈地〉

木のいのち木のこころ〈地〉

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794205339
  • NDC分類 521.81
  • Cコード C0095

目次

塔を造る宮大工になりたい
入門までの棟梁の手紙
父親の反対をふりきって
棟梁と二人だけの法輪寺
弟子入りの儀式
法輪寺の中断、薬師寺金堂の再建
法輪寺三重塔の副棟梁に
死際に見た西岡楢光の職人魂
道具のこと
図面を読め、見たらあかん
法隆寺は大工の教科書
技能集団「鵤工舎」の設立
初めの仕事は炊事と掃除
機械を使わない理由
宮大工としての自分の仕事
現在の悩みと将来〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

43
実に感動する本、素晴らしい人間性をお持ちの西岡棟梁と小川棟梁。高校出たての若者を宮大工の道に導きたいからとお役所の偉いさんへ直筆の推薦状をしたためたり、その後も頻繁に小川さんや関係先に自筆手紙を書かれる誠実さ!また感謝を忘れない小川さん。1300年もの長きにわたって美しい姿を見せている法隆寺。木造建築と鉄筋鉄骨建築の違いにも気づかされ、木への尊い思いを新たにしました。日本人であることに誇りを持てた気分です。人其々の個性を見極めた上での教え方があり、その為の徒弟制度は理にかなったものでした。2019/03/12

翔亀

42
法隆寺棟梁西岡の内弟子。普通高校を出て弟子入りし徒弟制度で技を磨く。法隆寺だけでは食えないから、と宮大工集団「鵤工舎」を設立し30人の弟子を擁し全国の寺社の建築を手掛ける。労働基準法適用の労働だが、やっていることは同じ徒弟制度。<手の記憶>は言葉では伝わらない。共同生活で「大工の勘」を伝える。一本一本癖のある木を組み合わせる宮大工の特質は、電動工具不可という技術以上に、落ちこぼれの烙印を押された子供たちのような「癖」が生きる場であり、何年もかけて育てていく場でもあり、100年単位という時間の流れ方に感動。2014/11/09

ひめぴょん

12
職人の血と汗を学んだ方が良いと高卒後の進路として宮大工修行の道を選んだ小川さんは父と同い年。そして、そんな小川さんの父親と同い年の西岡さんを師匠に歩んだ道を振り返る本。この本を読む前は西岡さんのパートだけで良いかなと思っていましたが、移り変わる時代の中で伝承されていく流れを知るために小川さんのパートも読んで良かった。 西岡さんの手紙の文字も文章も非常に美しくて驚きました。そして、西岡さんの文章もとても私には書けないような文章。どうやって身につけたのだろうと思いました。 西岡さんのパートでも出てくる法隆寺の2024/04/06

おせきはん

7
西岡常一棟梁の内弟子だった小川三夫氏が、西岡棟梁から学んだことについて語っています。現代は、簡単さやスピードが重視される傾向にありますが、時間をかけて一つのものを作り上げる伝統から学べることも多いものですね。2017/08/09

yori

5
★★★★★ とても良かったです。心に沁みました。「今は日本古来の建築法が無視されて、何でも簡単に便利さだけを求めるものばかりが造られているが、もう一度日本の風土に合った日本の建築を見直す時が来ると思うんだ。」(本文より)私もそう願っています。2011/07/30

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