内容説明
フルシチョフの回想録は、すでに2巻が公表されており、本書が最後の巻となる。これまでの巻のもととなったテープには削除された部分があり、その削除は重要な話のところで行われていた。フルシチョフ自身が、政治的な理由から削除することを認めていたのである。グラスノスチのおかげで、1989年、その削除部分のテープがそっくり編者らのもとに届いた。これを書き起こし、編集したのが本書である。
目次
第1章 生い立ち
第2章 恐怖政治と第20回党大会
第3章 大祖国戦争
第4章 未完の仕事
第5章 西の同志たち
第6章 東の同士たち
第7章 瀬戸際―ベルリンとキューバ
第8章 知識人たち―科学者と作家
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
54
史実と真実。スターリンはもとより、歴史のマイルストーンにおける西欧首脳の思惑と策略。加えてスターリン死後の変化が、時勢を如実に描写。やはり興味深いのが北方領土。当時から不変の妥協案も、冷戦が常に障壁。著者の日本への好感が意外。但し、『イワン・デニーソヴィチの1日』出版の件や逮捕・処罰の仕組み改善の件からも、著者の人としての一貫性を感じる。他者で興味を引くのがやはりスターリン。モロトフ=リッペントロップ条約の遵守の姿勢に、善人説も垣間見る・・・?いや~流石に違うだろうなぁ。(汗)2016/07/17
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