内容説明
京都の町を歩く。昔、住んでいた東山三条古川町、南座裏、南禅寺かいわい。変化しているとはいえ、まだまだ昔の姿が残っている京都。そして新村出、柳宗悦、河井寛次郎らの学者、文化人から日々の暮らしになくてはならぬ商いびとや職人さんまで、よき縁を結んだ人びととの出会い。家庭料理の味、おいしい食べもの屋さん、京野菜や漬物を食べるしあわせ、奥の深い京菓子などを描いた食べぐらしをはじめ、寿岳家二代にわたる60年の京都での生活を通して、伝統的で新しい、しなやかでしたたかな京都人特有の暮らしぶりを浮き彫りにする。沢田重隆の美しい八十余点の精密画とあいまって、日本の古都・京都の素顔が楽しくうかがえる得がたい画文集!
目次
京都、わが家の住ぐらし
京都、わが家の衣ぐらし
京都、わが家の食べぐらし
京都、わが家の心ぐらし
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kassie
4
再読。河井寛次郎や新村出との家ぐるみの交流や、父母との想い出を衣食住心の観点から書いているエッセイ。言語学者として著名な方とは知らずに読み進めていた、文章がとても丁寧で日本語が美しい。この本を読むと、ガイドブックには載らない京都が見えて、ぜひ訪ねてみたいと感じる。昨年京都を訪れたが、その前に読んでおけばよかったと激しく後悔。2011/04/24
くりちゃん
0
向日市に住むまでに南禅寺辺りにも住んで幼い頃京都の街をくまなく歩いて、町家の佇まいや市場や老舗の調理道具屋さん箒やさん色々な店舗の人との交流がまるでその場に居るような文章。古川町商店街も懐かしい、あそこのマンホールは踏まれる頻度が高くてツルツル。河井寛次郎や浜田庄司、民芸の柳宗悦さんとの家族でおつきあい。一昔前の京都を覗かせてもらいました。2025/07/18
裏鬼門
0
かつて、3年でいいから住みたい! と思っていたが、今は、何度も通いたい♪2021/04/10