内容説明
祖母のもとでぜいたくに育ち、日本舞踊に打ち込んでいた世間知らずの娘文子は、日本の洋楽界をリードしていた妻子ある音楽家堀内敬三との恋におちいる。文子は、許されぬ恋と仕事の両極に引き裂かれながらも、30年にわたって、ひたむきに愛を貫いていく。揺藍期の洋楽界をバックに、モダンガールがたどった軌跡を、少女時代そのままの感性で描いた興味尽きない自伝。
目次
第1章 網代町のお嬢さん(関東大震災;名取り花柳芙美子;銀座裏、音楽文化連盟;羽仁イズムにぞっこん;つる子さんの発病)
第2章 銀座4丁目「カタコンブ」(堀内の告白;田園調布にて)
第3章 ステンドグラスと能舞台のある家(歌舞伎座のオペラ;戦争始まる)
第4章 ハイヒールをはいた「大統領」(ホテル・ニューグランドの美術商;三つめの店・ボエーム)
第5章 スタンドの夢より輝いて(アクセサリー・ショップTAMA;二つの俳句―堀内の死)



