感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
55
リジー・ボーデンの歌を探していて辿り着いた本書。ナーサリーライムには似合わない暗く恐ろしい歌や哀しい歌も多いけれど、なぞなぞや定番の童謡も収録されていたり巻末には原詩も収録されているので、マザーグースそのものの語感や押韻も楽しめる。実際にアメリカで起きた惨殺事件を歌った「リジー・ボーデンおのをてにして おやじを四十回めったうち われにかえってこんどはおふくろ 四十と一回めったうち」という詩は、内容が悲惨であるにも関わらず、押韻の心地よいリズムで一見サラリとしているところが余計に読後ぞっとさせる。(⇒)2023/01/29
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
8
なぞなぞや替え歌?が多い印象。『 サリー おひさまのまわりをまわれ / わたしのちいさな このみのなるき / おとこのこにおんなのこ あそぼうよ でておいで / このくにおさめたアーサー王 / 6ペンスの うたをうたおう / もりのなかのジプシーと / ひとつ ふたつ はこうよ おくつ / ごふじんがたがうまにのりゃ / いけをみかけた かじでもえてた / アンナ・マリア ひのうえにすわった / ねえさんさんのベティとなかたがい / ちいさなむすめがいたってさ / みみをすませ みみをすませ →2021/04/23
7a
5
子供関連がなかなかいい得て妙な第4集。「ちいさなむすめがいたってさ。おでこのまんなかかわいいまきげ。いいこのときはとてもとてもいいこ。だけどわるいこのときはぞっとする」池に張った氷の上で遊んでいて水の中に落ちてしまった三人の子供「こをもつせけんのおやたちよ、こなしのせけんのおやたちよ。こどもをぶしにあそばせたければ、けっしてうちからだしてはなりません」2018/07/28
雷華
3
【図書館】今回は、知らないものばかりで、なぞなぞや数え歌など面白いものが多かったです。もちろん、ブラックユーモアもたっぷり!!翻訳家が意味だけでなくリズムも視野にいれて苦心して訳しているためか読みやすくてすらすら読めます。2018/04/03
adelita
2
ちょっぴり暗い色彩の歌が多い印象の第4集。言葉遊びやなぞなぞみたいなのも多かったかな。「森の中のジプシーと」や「オレンジとレモン」の鐘の歌、ぞっとするほど悪い子にもなれる女の子の歌、コーヒー党と紅茶党で決別する姉妹の歌が好きでした。 また今回の付録には萩尾望都が寄稿。題して『クック・ロビンは一体何をしでかしたんだ」。気になりますよね。登場する動物たちによる謀殺を空想したイギリス滞在の記録が楽しい。2019/12/19