出版社内容情報
本書の特色
◆自己株式の実務については、その法務を理解・整理するとともに、会計処理と税務処理を的確に押さえて対応する必要があります。特に、会計処理と税務処理は異なり、申告書の別表の調整が必要になります。本書では、具体的な設例を多数盛り込み、仕訳や別表の記載方法を詳しく解説しています。また、みなし配当課税が生じるときの計算方法や支払調書の作成など、実務に必須の事項をできる限り網羅しています。
◆自己株式の取得は、大企業から中小企業まで幅広く行われています。財務指標の改善、企業組織再編における代用自己株式、株式の持合い解消手段などで活用されることが多く、また、中小企業においても、分散した株主の集約、ストック・オプション、納税資金の調達、事業承継対策として活用されています。本書では、具体的な活用方法について章を設けて解説しています。
◆自己株式を取得した法人の実務だけでなく、株主側の取扱いについて章を設けて詳説しています。また、自己株式の取得と現物分配、組織再編時の自己株式の処理など、応用的な論点についても、設例を多用し、具体的な処理を詳しく解説しています。
◆本書を活用することで、自己株式の実務は完結する、自己株式の総合的な解説書です。
◆改訂版では、最新の法令に基づいた加筆・修正を行うとともに、第3章では自己株式を取得するときの「適正な価額」の算定方法についての解説を追加し、第7章では所在不明株主からの自己株式取得、種類株式を用いた活用についての解説を追加しています。また、第8章の各種相談事例にも新たな質問・相談事例を追加しています。
【目次】
第1章 自己株式の法務
Ⅰ 自己株式と株主権
Ⅱ 自己株式の取得に係る取扱い
Ⅲ 株主との合意による取得
Ⅳ 自己株式の処分に係る取扱い
Ⅴ 自己株式の消却に係る取扱い
第2章 自己株式の会計処理
第3章 自己株式の税務処理
Ⅰ 資本取引に係る法人税の基本的な考え方
Ⅱ 自己株式の税務処理
Ⅲ 自己株式を取得するときの「適正な価額」とは
第4章 株主の処理
Ⅰ 会計処理
Ⅱ 税務処理
第5章 自己株式の取得と現物分配
Ⅰ 法務の取扱い
Ⅱ 会計処理
Ⅲ 税務処理
第6章 組織再編時の自己株式の処理
Ⅰ 合併における自己株式の処理
Ⅱ 抱合せ株式の処理
Ⅲ 株式交換に際して自己株式の交付を行う場合の処理(代用自己株式により株式交換を行った場合の会計処理と税務)
第7章 自己株式の活用
Ⅰ 企業組織再編の代用自己株式
Ⅱ 財務体質の健全化
Ⅲ 持合解消手段
Ⅳ 分散した株主の集約
Ⅴ ストック・オプション
Ⅵ 納税資金調達手段
Ⅶ 物納による(相続税)納税対策
Ⅷ 所在不明株主からの自己株式取得
Ⅸ 種類株式を用いた活用
第8章 各種相談事例
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