内容説明
都市農家・地主の方々の中には昨今、少子高齢化の影響により、農地を維持していくことが困難なケースが散見されるようになりました。そこで、多様な機能を持つ都市農地の保持を目的として、2018年に「都市農地の貸借の円滑化に関する法律」が施行されました。また、「特定生産緑地指定制度」が創設され、それに伴った税制改正が行われました。本書は、改正された生産緑地制度の解説を中心としつつ、農地に係る相続税・贈与税に関する概要、相続財産の評価、相続準備・資産管理及び納税に関する事項についてわかりやすく説明しています。都市農家・地主の方々にとって、よりよい資産承継の形を考えるうえでの一助となる一冊です。
目次
第1章 相続税・贈与税の基本(相続税;贈与税;遺産分割)
第2章 都市近郊農地(生産緑地)の取扱い(生産緑地制度;税制上の特例(固定資産税)
税制上の特例(相続税の納税猶予))
第3章 相続財産の評価(土地以外の相続税の課税対象財産;土地の評価(原則)
土地の評価(評価減が行えるもの、特殊性のあるもの)
小規模宅地等の特例)
第4章 相続準備・資産管理(贈与の活用;養子縁組;保険金、退職金の非課税枠;二次相続対策(配偶者の相続分))
第5章 納税等(金銭納付;延納;物納;更正の請求;税務調査)
著者等紹介
清田幸弘[セイタユキヒロ]
税理士・行政書士。法人の代表税理士。神奈川県横浜市に農家の長男として生まれ、横浜農協に勤めた後、税理士に転身。自身の生まれと農協勤務経験を活かした相続コンサルティングには定評があり、過去に手がけた相続税申告件数3,400件超
下〓寛[シモザキヒロシ]
税理士・不動産鑑定士。公的評価(地価公示評価員・相続税路線価精通者・固定資産税評価委員)に永年携わり、併せて、東京家庭裁判所調停委員(遺産分割事件中心)も経験し、税理士・不動産鑑定士として会計士・税理士の土地評価のセカンドオピニオンとして活動している
妹尾芳郎[セノオヨシロウ]
公認会計士・税理士。平成元年の開業以来、相続関連業務に特化し申告件数は1,500件を超える。不動産業の実務経験を活かし、土地活用や底地物納等300件超の経験を有する。相続のプロとして円満相続支援業をコンセプトに多方面で活躍している
永瀬寿子[ナガセトシコ]
税理士。所属法人の持つ過去の豊富な事例(相談件数15,000件超)を基に、同法人が顧問を務める各農協の組合員(都市農家・地主の方々)からの税務相談や金融機関からの質問に対応し、研修会の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。