感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
人生ゴルディアス
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タイトルと内容にはややずれがある。江戸時代の中期から後期にかけての、主に商人の特権構造や、小作農の推移などに焦点があてられている。しかし、この本ほど研究内容とは関係のない著者の政治思想というか、そんなものが垣間見えるものはなかなかないだろう。本書中で使用される語句を用いて典型的な文章をつくれば、「小作農と富農による矛盾が炸裂し、合法的闘争に訴える為にオルグした」な感じだろうか。オルグという単語をみた時には苦笑した。この本の文章の書き方そのものが、ある種の政治思想的メルクマール。2012/04/09