内容説明
古代ガリア=ケルト文化から中世を経て、フランス革命やナポレオン期、さらに近・現代文学の中に流れるケルト・ロマン主義の精神。明治日本の先導者、中江兆民の心意。西郷隆盛の英魂にケルトの死生観、アニミスムが重なる。
目次
第1章 ガリア=ケルトからフランス革命期(ガリア=ケルト点描―『ふくろう党』(バルザック)と『九十三年』(ユゴー)
啓蒙と革命の断層―ルソーの反映 ほか)
第2章 フランス・ロマン主義の綺想(ジェラール・ド・ネルヴァルの夢と人生―近代離脱と古代の空間;『シルヴィー』、『オーレリア』からイシスへ至る旅―ネルヴァルの女神形成)
第3章 マルグリット・デュラスのフランス・アジア幻景(花と残躯―M・デュラスの「小説」展開;記憶と忘却の劇―M・デュラス/現実界・IMAGE界をめぐって)
第4章 フランスと日本の比較近代史―差異と相似と(ルソー、兆民、西郷をめぐって―フランス近代と明治日本;近代の別れ目―維新、西郷、フランス)
著者等紹介
浜田泉[ハマダイズミ]
1949年東京生まれ。1972年早稲田大学文学部フランス文学科卒業。1978年明治大学大学院仏文学専攻博士課程修了。1978‐80年フランス・ルーアン大学大学院留学。現在明治大学、早稲田大学、日本大学講師。フランス語・フランス文学・比較文化担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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