目次
第1部 天皇をめぐる憲法問題(「皇位の世襲」の意味と「女系天皇」への疑問;「男系の皇統」維持のため旧宮家からの養子を;憲法と大嘗祭;憲法と天皇;象徴天皇と国政への関与)
第2部 国家をめぐる憲法問題(国家主権の行使としての「国籍付与」;外国人の人権―社会権と参政権を中心に;宗教法と犠牲者の葬送・追悼・慰霊;国家論の再構築に向けて―試論)
著者等紹介
百地章[モモチアキラ]
1946年(昭和21年)静岡県生まれ。2017年(平成29年)国士舘大学特任教授。同年(平成29年)日本大学名誉教授。現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ohe Hiroyuki
2
憲法学者である著者の論考集である。▼憲法の基本書とされる書籍では触れられないような話題や考え方に言及されており、大変に参考になる。最後は国家論で締めくくられており、「権力機構としての国家」だけではなく、「国民共同体としての国家」論の必要性を説いており、確かに法学もこれに応える必要があるように思う。▼個人的に参考にさせていただいたのは「大嘗祭」や「皇位継承」の部分である。天皇にかかわる部分は、本質的には歴史の話題であると思うが、本書を読むと我が国の法律学は歴史に触れる機会が乏しいことを実感する。2024/04/01