出版社内容情報
歴史をひもとき東北論を更新する画期の書
「東北」からつむがれる問いは、時空をこえて、災害とともに生活をおくるひとびととそれぞれの暮らしの実践をもって思考するものである。南三陸に生きながら、石牟礼道子や森崎和江の声を聞き、また現在まで続く差別や痛みに向き合いながら、また震災後を生きのびるひとびとのなかに分け入っていく。〈東北〉から問いなおす、歴史の声のかたち。
内容説明
三陸の漁師たちの声、「外国人花嫁」たちの声、そして石牟礼道子や宮沢賢治、森崎和江らの声が響き合い、時空を超えて“東北”の実相を浮かび上がらせる。東日本大震災の直後から今に至る軌跡が綴られる、歴史の声のかたち。
目次
南三陸“感情島”
南三陸“感情島”―海と生きる
“東北”が、はじまりの場所になればいい
ポスト311課題先進地から考える、もうひとつの社会構想
水俣を継承する“東北”へ
“転生”するブドリ
生産ナショナリズム以後と“呪われた部分”
精神の離散と祈り
苦海浄土と三月一一日の祈り
自感する宇宙
明日なき“世界”―つぎつぎとなりゆく犠牲
東日本大震災からの一〇年目 そして、関東大震災から九八年目に
共時的記憶の“世界”
女性視点から考える“三陸世界”
“三陸世界”に生きるということを学ぶ
日本型複合差別‐試論―核をめぐるインターセクショナリティ
無名の思想―森崎和江のさいはて
水俣病事件一〇〇年目に、“東北”から
著者等紹介
山内明美[ヤマウチアケミ]
1976年、宮城県南三陸町生まれ。宮城教育大学教育学部准教授。専攻は歴史社会学、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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kentaro mori