出版社内容情報
ユング最後の主要著作を読み解く
「結合」とは、錬金術の最終段階であり、相反するものが最終的に調和と一致することである。「個性化」のプロセスと密接に関連する意識の創造は、ユングの最後の主要著作である『結合の神秘』の主題にもなっている。本書は難解な『結合の神秘』と「結合」の概念の両方を、豊富な図版を用いた二つの講義でわかりやすく解説する。
内容説明
中世の錬金術を心理学の観点から読み解いたユング最後の著作『結合の神秘』。中世の錬金術の書物『哲学者の薔薇園』と『結合の神秘』の冒頭を、ユング研究の第一人者である分析家が独自の観点から読み解き、難解なユング思想の核心に迫る。図版多数。
目次
1 ユングの『結合の神秘』へのイントロダクション(質疑)
2 『薔薇園』の絵の心理学的解釈(マンダラの泉;対立物の出現;行為のために脱ぐ;浴槽への降下;合一、神秘の顕現;墓の中で;魂と体の分離;雲から滴るギデオンの露の雫;魂と体の再合一;合一した永遠の体の復活)
著者等紹介
エディンジャー,エドワード[エディンジャー,エドワード] [Edinger,Edward F.]
1922年生まれ、1998年没。インディアナ大学とイェール医科大学で学び、精神科医となった後、ユング派分析家となる。ニューヨーク・ユング研究所の創立メンバーの一人として、また、ニューヨーク・ユング・トレーニング・センター所長としても活躍した。その後、ロスアンジェルスで開業すると同時にC・G・ユング研究所で講義を行い、アメリカにおいてユング派の理論家として指導的な存在であった
岸本寛史[キシモトノリフミ]
1991年京都大学医学部卒業。2004年富山大学保健管理センター助教授。2007年京都大学医学部附属病院准教授。現在、静岡県立総合病院緩和医療科部長
山愛美[ヤマメグミ]
1987年京都大学大学院教育学研究科博士課程学修認定退学、博士(教育学)、臨床心理士。2001年成安造形大学造形学部教授。現在、京都先端科学大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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