出版社内容情報
天才科学者にして稀代の神秘家の核心にせまる
科学者としても特異な功績を残し、神秘家としても聖書解釈や死後の世界への言及などで今なお後世に影響を与えている巨人・スウェーデンボルグ。2005年、著作や手稿類が「ユネスコ世界記憶遺産」にも登録された彼のことばから、そのまなざしの先にある世界や思想の核心を描きだす。入門書にして決定版。
内容説明
科学者としても特異な功績を残し、神秘家としても聖書解釈や死後の世界への言及などで今なお後世に影響を与えている巨人・スウェーデンボルグ。2005年、著作や手稿類が「ユネスコ世界記憶遺産」にも登録された彼のことばから、そのまなざしの先にある世界や思想の核心を描きだす。入門書にして決定版。
目次
第1部 スウェーデンボルグのことば(不滅の霊魂と持続する意識;肉体の死と霊の蘇生・覚醒の全過程;天界への道程;天界逍遙;地獄歴訪;叡智の断片)
第2部 スウェーデンボルグの生涯と思想(生誕と修業時代;『原理論』に見られる原子論と宇宙論;「霊魂」を求めて―スウェーデンボルグの解剖学・生理学・心理学;転身期―宗教的危機と『夢日記』)
著者等紹介
高橋和夫[タカハシカズオ]
1946年佐渡に生れる。1980年学習院大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程単位取得満期退学。1979年より主として東京都内の大学で教え、現在文化学園大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
加納恭史
14
さて、久しぶりにまた再読した が、スウェーデンボルグは十八世紀に活躍した天才科学者にして稀代の神秘家である。その科学・宗教に関するほぼ全部の手稿は2005年「ユネスコ世界記憶遺産」に登録された。本書の内容を著者は紹介書の決定版にしたいという。私は入門書以上のもの、より深い中級の書物と受け取った。スウェーデンボルグの聖書解釈が新地平線を切り開き後世のキリスト教に甚大な影響を与え続けている。また他の宗教への寛容の道も開いた。聖書の言葉を聖言としてそれを解釈するが、その意味合いはなかなか簡単には理解出来ない。2024/02/09
加納恭史
13
再読して、人生最大の書物に改めて、感銘を受けつつ、コメントに動揺している。まず鈴木大拙の理解を検討します。彼の書物「スエデンボルグ」では、「スエデンボルグが「天界と地獄」中に、千古不磨の一格言を道破したること、是なり。その格言に曰く、人とはその意志なり、即ちその愛なりと。・・・・人をして人たらしむるものは意志なり、想念はその意志より起こり来るかぎりこれに興れり」。スウェーデンボルグはその神学の根本を神の愛と知恵と考えたが、大拙訳では神愛と神智です。スウェーデンボルグの最大の哲学が「神の愛と知恵」なのです。2021/09/16
Go Extreme
2
スウェーデンボルグのことば 不滅の霊魂と持続する意識: 霊魂または霊とは何かが一般にはほとんど知られていない 死は人間の生命の継続であり、万人にとって肉体の死は蘇生である 肉体の死後数日間に何が起こるのか―スウェーデンボルグの「臨死体験」から 肉体の死と霊の蘇生・覚醒の全過程 天界への道程 天界逍遥 地獄歴訪 叡智の断片 スウェーデンボルグの生涯と思想: 生誕と修業時代 『原理論』に見られる原子論と宇宙論 「霊魂」を求めて―スウェーデンボルグの解剖学・生理学・心理学 転身期―宗教的危機と『夢日記』2021/10/05