「仮住まい」と戦後日本―実家住まい・賃貸住まい・仮設住まい

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「仮住まい」と戦後日本―実家住まい・賃貸住まい・仮設住まい

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  • サイズ B6判/ページ数 375p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791773213
  • NDC分類 365.31
  • Cコード C0030

出版社内容情報

なぜ日本の家賃は高いのか。なぜ若者は実家に住み続けるのか。なぜ被災者は仮設住宅から出られないのか。
「仮住まい」から「定住」へ。賃貸から夢のマイホームへ――戦後日本が「標準」としてきたライフコースが、いま大きく揺らいでいる。単身世帯や困窮家庭の増大、進む高齢化、そしてたび重なる震災や豪雨災害。変化する社会のなかで、良質で手ごろな住宅をつくるためにはどうすればよいのか。困難を生きる人びとの住まいに光を当てながら、住宅政策の歴史と現在を問いなおす。

内容説明

「仮住まい」から「定住」へ。賃貸から夢のマイホームへ―戦後日本が「標準」としてきたライフコースが、いま大きく揺らいでいる。単身世帯や困窮家庭の増大、進む高齢化、そしてたび重なる震災や豪雨災害。変化する社会のなかで、良質で手ごろな住宅をつくるにはどうすればよいのか。困難を生きる人びとの住まいに光を当てながら、住宅政策の歴史と現在を問いなおす。

目次

第1部 「仮住まい」と住宅政策(住宅ローン時代の果てに;個人化/家族化する社会の住宅政策 ほか)
第2部 実家住まい(親元にとどまる若者たち;ジェンダーと住宅政策 ほか)
第3部 賃貸住まい(賃貸世代、その住まいの再商品化;超高齢社会の公共住宅団地をどう改善するか ほか)
第4部 仮設住まい(被災した人たちが、ふたたび住む;火災の犠牲となった老人たちの住宅問題)

著者等紹介

平山洋介[ヒラヤマヨウスケ]
1958年生まれ。神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授。専門は住宅政策・都市計画。日本建築学会賞(論文)、東京市政調査会藤田賞ほか受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

10
戦前の日本は、ほとんどの人が賃貸で暮らす社会だった。しかし、戦後、日本の住宅事情は大きく変化する。それは、政府による持ち家奨励偏重の住宅政策・都市整備政策による結果だった。都会に働きに出た人々は、まず、賃貸の団地での「仮住まい」をする。そして、そこで持ち家の資金を貯め、信用を獲得してローンを組んで、持ち家に「定住」する。その後、ローンを返済し終えた持ち家で、人々は老後を暮らす。このような「仮住まい」から持ち家への「定住」が、戦後日本社会の典型的なライフコースになった。→2022/01/11

まさこ

7
「仮住まい」をキーワードに「持ち家」以外の住まい方を社会的政策的な視点から読み解く。なので一貫して弱者に寄り添う。範囲は広い。火災に遭った老人ホームの事例も住宅政策の問題として拾う。高齢者の持ち家率が飛躍的に伸び、部屋も余る実家に(低収入の)未婚の子の住まうのは経済合理性から当然の帰結ですが、それが自立を妨げる面もあり、親子ともにツライ現状。未婚者への家賃支援があればいくつかのことはwin-winに向かうでしょうが。実家が公営住宅の代替となり安く済む、いずれ介護を担うしと何となく無政策に流れる日本の今。2020/12/08

バーニング

3
戦後の住宅政策がいかに自民党的な家族主義と結託してきたか、そしてその上に新自由主義が覆い被さることでいかにして不平等が拡大していったのかがよく理解できる一冊。著者は社会学者なので政治への着目がそれほど分厚い訳ではないため、この本と一緒に砂原庸介や宮本太郎を読むことで戦後の政治的、政策的展開がよりリアルに理解できると思う。2023/05/07

roron

3
30年に及ぶ経済低迷とライフコースの多様化で、持ち家を前提とした住まいのモデルが崩壊しつつある。あくまで仮住まい的な位置づけだった借家やアパートは、単身者が増加する中多くの人にとって一生を送る住宅の形態になりつつある。とするなら低所得層ほど家賃負担に苦しむのであるが、公的住宅の供給は絞られ家賃補助などの政策も皆無に等しい。お金がないことで実家に戻る/留まる単身者の問題も指摘される。標準的な家族モデルに合わない層を排除する住宅政策が、経済格差を助長させる一因になっていることが窺える。2021/08/14

ことぶき あきら

3
日本の住宅政策は、持ち家取得に対する支援ほぼ一辺倒である。それは経済対策の意味合いもあるし、結婚、出産して家を買うという標準的ライフコースを支援し、持ち家取得という、住宅の「ハシゴ」のゴールに、国民を引っ張り上げるという意味合いもある。一方で、単身者や賃貸住宅居住者に対する公的な住宅支援は皆無。それは結婚、出産、そして持ち家取得というゴールまでの「仮住まい」に過ぎないため、政策的に支援する必要は小さいと判断され、また当人たちも我慢ができる。このようなイデオロギーが日本の住宅政策の根本にあると解説している。2021/03/12

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