出版社内容情報
人はウイルスの植民地
エイズやエボラ出血熱など新しいウイルス病の出現は人間による生態系の破壊によりもたらされた。人間と微生物の関係が時に新しいウイルスを出現させ伝染病をまきおこす。その研究成果を迫真のドキュメントをおりまぜて語るウイルス学のすべて。
内容説明
エイズやエボラ出血熱など、新しいウイルス病の登場は、人間による、生態系の破壊によってもたらされた―。人間と微生物との間の平衡状態の変化は、ときに、新しいウイルスの「出現」をうながし、伝染病の津波を引き起こす。ウイルス研究の最新の成果を、迫真のドキュメントをおりまぜて、スリリングに語る「ウイルス学」のすべて。
目次
第1部 極微の疫病神(なぜ新しいウイルスが出現するのか;事例研究―エイズはなぜ出現したか;ウイルス学入門)
第2部 あらたな脅威(狂った牛、死んだイルカ、そして人間のリスク;ウイルスは慢性病を起こすか;トロピカル・パンチ―恐るべきアルボウイルス;新型インフルエンザの出現)
第3部 反撃(エイズに続くもの;ウイルスの家畜化;新しい生物学への道)
著者等紹介
ヘニッグ,ロビン・マランツ[ヘニッグ,ロビンマランツ] [Henig,Robin Marantz]
医学ジャーナリスト。コーネル大学卒業。「ウイルスの反乱」でジューン・ロス記念賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
7
エボラやエイズなど人類を脅かすウイルスの研究と成果のドキュメンタリー。 翻訳の問題かやや読みづらい。2020/12/29
石
0
乱開発みたいなものだけでなく、野鳥や家畜を使った自然農法みたいなものも新種ウイルスの発生源になり得る。遺伝子解析に専門化したような学者ではなく、文化も含めた幅広い知見を持った専門家が求められるのももっともだ。兵役の代わりに2年間の公衆衛生分野への協力がアメリカの良き専門家育成の有効な手段だったことや、文系学部も含めて別分野の教育を経た者をウイルス学者に育てる仕組みを求めるという考えも面白かった。2022/04/13