出版社内容情報
こころおどるリズムで綴る、ト書きのない日々の歌
住み慣れた街の風景、お気に入りの小物、目にも美味しいたべもの、なつかしい物語の世界、役者という仕事、そしてかけがえない人々の姿――すべてのいとしきものたちへ、三十一文字の想いを捧ぐ。エッセイストとしても活躍する女優・美村里江、初の歌集。
目次
ちいさきものたちよ
この街、この風景
日々はめぐる
たべものに捧ぐ
まぼろしを詠む
いくつもの“あなた”に
思い出すことなど
演じることをめぐって
わたしは“わたし”と生きていく
著者等紹介
美村里江[ミムラリエ]
女優、エッセイスト。1984年埼玉県生まれ。2003年デビュー後、ドラマ・映画・舞台・CM等で活躍を続けている。エッセイや書評などの執筆活動も行い、複数のコラムを連載中。(2018年「ミムラ」から改名)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
26
この歌集がユニークなのは、作歌の過程を綴るエッセイが挿入されているところだ。言わば、短歌のメイキングが読みどころのひとつとなっているのだが、それが魅力的な読みものとなっているのは作者である美村里江が短歌の初心者であるからに他ならない。「ユリイカ」の短歌特集での依頼から始まった作歌が、歌集にまで発展する流れの中で、試行錯誤を繰り返し、自らに毎月五十首の歌を作ることを課しながら、担当編集者の査定を受けつつ、歌集に入れても良いレベルの歌を選出していく。(つづく)2021/03/18
tom
20
太陽の匂いって結局なんなのか少し古くてほんのり清潔、夕立に抱きすくめられて浸りきり締め可笑しさ滴る家路、初めての街角で夕日懐かしむこの成分はどこ由来かね、などなど、面白い句が幾つも。作者は、女優(らしい、私は見たことないのだけど)。この人の作った句とエッセイが交互に。演技をするという体の言語化のお仕事と言葉を選ぶことを突き詰める作業との関連性が書いてあって、これがなかなか面白い。2020/06/17
mer
16
色々な本を読まれているからか、一つ一つの歌にそれぞれの色があったり視点も様々で読み応えがあった。短歌を詠むにあたって参考にした小説などが掲載されていてそちらも読んでみたいと思った。2020/12/22
comet
13
美村さんの御人柄にときめく。歌も、エッセイも、言葉選びの誠実さ丁寧さ、わかりやすい、そのまま。2021/06/06
藤
10
ゆるりと風雅なうたづくり。俳優の短歌作りというとそんなイメージが浮かびそうだが作られた短歌とそのライナーノーツのようなエッセイを読むと、千本ノックを課すように作られたものだったことがわかる。 淡々とストイックに静かな情熱を持って臨む姿勢は美村さんのお芝居からも感じる印象に通ずるものがある。また個人的には凄く好きだった彼女の向田邦子役についての文章も読めて望外の喜びだった。2022/02/09




