内容説明
私たちが後悔をすることの意味は何か。フィクションとは何か。別様な世界の可能性など、あるのだろうか。緻密に論証された可能世界論を解きほぐし、可能性や必然性をとらえ直すことで、私たちの日常はいまよりもクリアに見えるようになる。その哲学の魅力と明晰さをとらえる革命的入門書。
目次
第1章 可能世界と様相(形而上学的可能性;可能世界とは何か―様相実在論の内実;どのような可能世界が存在するのか―組み替え原理;現実性についての指標理論―時空と様相の類比;事象様相と対応者理論)
第2章 反事実条件文(反事実条件文とその性質;可能世界を用いた反事実条件文の分析;世界間の類似性基準)
第3章 因果(単称因果と出来事;因果と反事実的依存;ルイスの因果分析の問題;様相的に脆い出来事;因果は過程に内在的か―内在的アプローチ;内在性アプローチの問題;影響としての因果―ルイスの第二の因果分析)
第4章 フィクション(書かれていないが真であること;現実の真理がフィクション内の真理に与える影響;人々の信念がフィクション内の真理に与える影響;フィクション間の相互作用)
第5章 知識(外界についての懐疑論;ムーア主義;知識閉包を否定する戦略;知識についての文脈主義)
著者等紹介
野上志学[ノガミシガク]
1990年岡山生まれ。日本学術振興会特別研究員(DC2)。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程。専門は分析哲学。研究関心は特に認識論とメタ倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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