平壌美術（ピョンヤン・アート）―朝鮮画の正体

文 凡綱【著】《ムン/ボムガン》/白 凛【訳】《ペク/ルン》

青土社（2021/02発売）

• サイズ A4判／ページ数 319p／高さ 27cm
• 商品コード 9784791772384
• NDC分類 722.1
• Cコード C0071

出版社内容情報

絵画の中の朝鮮。
2018年に開催された光州ビエンナーレでひときわ異彩を放った作品群が、朝鮮民主主義人民共和国のトップクラスの画家が集まって描く「朝鮮画」の展示であった。そのキュレーションをしたムン・ボンガンが、アーティストのアトリエ訪問やインタビュー、集められた資料を駆使し、平壌美術の最も核心的な部分であるこの絵画について６年をかけて執筆したものが本書である。社会主義リアリズムの芸術の典型的な形態でありつつも、独自の表現方法を追求してきた「朝鮮画」。朝鮮半島に平和が訪れることを願う著者が、芸術家としての視点と学術的な研究の両面を踏まえてプロパガンダとアートの境界線上に存在する平壌美術の現在を描く。

内容説明

２０１８年に開催された光州ビエンナーレでもひときわ異彩を放った作品群が、朝鮮民主主義人民共和国のトップクラスの画家が集まって描く「朝鮮画」の展示であった。そのキュレーターである著者が、アトリエ訪問や作家へのインタビューを行い、６年をかけて執筆したのが本書である。社会主義リアリズムの芸術の典型的な形態でありつつも、独自の表現方法を追求してきた「朝鮮画」。朝鮮半島に平和が訪れることを願う著者が、芸術家としての視点と学術的な研究の両面を踏まえてプロパガンダとアートの境界線上に存在する平壌美術の現在を描く。

目次

朝鮮画は東洋画か
朝鮮画の母体は何か
１９５０～６０年代の朝鮮画
１９７０年代の主題画
１９８０年代以降の朝鮮画―東洋画の伝統を打ち破る
朝鮮画、集体画の花を咲かせる
朝鮮画と韓国画
『平壌美術　朝鮮画の正体』の結びに
付録

著者等紹介

文凡綱［ムンボムガン］
ジョージタウン大学美術科教授。ビジュアル・アートを専門にしており、同大学における講義は三十年以上にわたる。大韓民国大邱生まれ。ソウルの西江大学校（Ｓｏｇａｎｇ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ）で新聞放送学を学んだ。卒業後アメリカ合衆国に留学し、初めて美術に接した。カリフォルニア美術大学（Ｃａｌｉｆｏｒｎｉａ　Ｃｏｌｌｅｇｅ　ｏｆ　ｔｈｅ　Ａｒｔｓ）で美術の学士、メリーランド大学（Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　ｏｆ　Ｍａｒｙｌａｎｄ）で修士号を取得した。その後アメリカ合衆国でアーティストとして旺盛に活躍する中で２０１１年に偶然、朝鮮画に関心を抱くようになり平壌の美術界を初めて訪れた。それ以来、朝鮮美術の現場に飛び込み、六年の間（２０１１年～２０１６年）に九回平壌を訪問し、資料の収集、美術家たちへのインタビュー、数多くの朝鮮画の分析を行なった。また、これまでアメリカ合衆国の大学やアートセンターで朝鮮画についての講習を数十回行なってきた。２０１６年にワシントンＤ．Ｃ．のアメリカン大学美術館（Ａｍｅｒｉｃａｎ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｍｕｓｅｕｍ）で大規模な朝鮮画展を企画開催し、国内メディアの注目を集めた。２０１８年の光州ビエンナーレでの朝鮮画展は世界のメディアが関心を寄せた

白凛［ペクルン］
１９７９年島根県生まれ。専門は在日朝鮮人美術史。独立行政法人日本学術振興会特別研究員ＰＤ（大阪大学）。一般社団法人在日コリアン美術作品保存協会代表理事。朝鮮大学校（東京）教育学部美術科卒、東京藝術大学美術学部芸術学科卒、東京大学大学院総合文化研究科にて２０２０年３月に博士号取得（学術）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[kaz]

上手いのかどうなのかよくわからないが、テーマにバラエティを欠くため、多数の絵を観ているとだんだん飽きてくる。図書館の内容紹介は『社会主義リアリズムの典型的な形態でありつつも、独自の表現方法を追求する「朝鮮画」。朝鮮民主主義人民共和国の画家へインタビューを行い、プロパガンダとアートの境界線上に存在する平壌美術の現在を描く。作品も多数収録』。

2021/05/01