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内容説明
1900年前後、インドとネパールの国境付近で約7年間も地元民を恐怖のどん底に突き落とした「チャンパーワットの人喰い虎」。しかし、人を襲った理由には悲劇があった―。植民地主義や環境破壊など人喰い虎を生み出したさまざまな問題に焦点をあてる気鋭のノンフィクション。
目次
第1部 ネパール(虎に関する全て;人喰い虎の誕生;流浪の王)
第2部 インド(ファウナの精華;狩りの始まり;闇の帷;一緒に、昔ながらのやり方で;敵地にて;待ち伏せ;言葉通りの死の谷;獣との対峙;沈黙の瞬間;らしくない救世主)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
19
パニック映画のようでもあり、日本でいうならば三毛別羆事件を思い起こすような内容。ベンガル虎の狩猟能力の高さ、人間が狩られる立場になった際のなす術の無さは羆よりも上かも知れない。虎に襲われた人々の描写は血生臭くきつい。しかし本書での人喰い虎がそうまで人を狩尽くすまでに至る背景は環境破壊の影響で本来のジャングルを追われて餌の少ない山地に移動せざるを得ず、無力な人間が格好の餌になってしまったというのはなんとも。2024/01/18
hal
8
426人も殺害したと言われている虎と、その虎を退治したジム・コーベットのお話。虎退治の話は中々スリリングで面白く、著者の別の作品のハリウッド化の話があるらしいが、これも映画化されたら面白いのではと思う。日本だと三毛別羆事件が有名だが、虎は熊も倒すとか、日本に虎がいなくて本当に良かった。2019/10/08
takao
1
ふむ2021/05/07
まむし
0
熊嵐のネパールの虎版2023/11/06
zepe(第1刷発行)
0
ただ人食いについて書かれているだけでなく、当時の文化や時代背景も書かれていて、この本の主題にもなっているチャンパーワットの人喰い虎は、その地域の人の途轍もない驚異になっていたけど、本当に悪いのは何なのかと、思いを巡らせずにはいられなかった。 ただ、現地の空気感が想像できるだけに、いざ虎の描写が始まると、ひたすら恐ろしく、ハンターの絶望は果てしなく重く感じられた。 それだけに、最後の虎狩りの描写は胸にくるものがあった。 虎ほんと怖い。2020/01/15