内容説明
相互批判と論争、新時代の政治理論へ。新しい民主主義のための政治理論をいかに創造するか。フェミニズム、クィア理論のバトラー、ポスト・マルクス主義のラクラウ、ラカン派マルクス主義の代表ジジェクが一堂に会し、グラムシの「ヘゲモニー」概念を軸に、ラカン、ヘーゲル、普遍主義と文化多元主義、代表/表象問題、経済のグローバル化など、現代まで通底する課題をめぐって激しく論争する。
目次
問題提起
普遍なるものの再演 形式主義の限界とヘゲモニー
アイデンティティとヘゲモニー
階級闘争か、ポストモダニズムか?ええ、いただきます!
競合する複数の普遍
構造、歴史、政治
以下くり返し
ダイナミックな複数の結論
普遍性の構築
場を保つ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラッシー
2
へげもにぃ。2002年のやつが再版された2019年新版のほう。正直むずかしすぎ。グラムシ、アルチュセール、ラカンの知識がないと結構キツイ。そのへん前提に語ってくるから、こうした人々か、この本の著者3人の、別の文献を読まないとしんどい。内容として、等価性の連鎖をつないでいく営みについては、割と面白い議論だし、それについて三者がそれぞれ語るという点はこの本の固有の魅力かと。2019/12/30
🍕
1
ラカン、マルクス、ヘーゲルを踏まえた高度にハイコンテクストな議論なので初学者向きではなかったがそれぞれの論者の思想の強みと弱みが暴き出されたようにみえた。2020/09/20