出版社内容情報
神話から「ポケモンGO」まで
『指輪物語』『ゲド戦記』『はてしない物語』『ハリー・ポッター』、あるいは荻原規子や小野不由美らのライトノベル、はたまた現代短歌まで、現実そのものがファンタジーじみてきたいまなお私たちを惹いてやまないファンタジーの魅力の秘密。百冊を超えるファンタジーを翻訳し、自身も小説家・歌人として携わってきた著者が送る、二一世紀のこれからのためのファンタジー読本。
内容説明
ファンタジーはどこへゆくのか?トールキンの『指輪物語』から始まったモダン・ファンタジーの歴史。「ここ」とは違う場所へのあこがれを一身にひきうけてきたファンタジーは、いまどうなっているのだろう?トールキン、エンデ、ル=グウィン、ローリング、荻原規子、小野不由美、そして…第一人者によるファンタジー案内。
目次
1 ファンタジーからネオ・ファンタジーへ(対・現実から脱・現実へ―ネオ・ファンタジーの流れ;二重性の文学としてのファンタジー―『ナルニア』から『指輪物語』そして映像の時代へ;ファンタジーとはなにか―遠近法の文学)
2 海外篇―層をなす構造の力学(ミヒャエル・エンデ 「虚構の可視化」へ舵を切った児童文学ファンタジー―絵にならないものは書かない;アーシュラ・K.ル=グウィン 元型とミセス・ブラウン―あるいはアニメ映画というファンタジー;J・K・ローリング 「モノ」語りの宇宙―そしてハグリッドはどこにいるのか?)
3 国内篇―気配と語りの醸成する気圏(荻原規子 気配と密度のファンタジー―うしろの正面だあれ;小野不由美 少女と怪異と一人称―多重視点の語りが照らしだすもの;現代短歌そして穂村弘 マルシェとしての『かばん』から―遊びをせんとや、多言語文化と多声のカーニヴァル、そして穂村弘)
4 いま、ここのファンタジー(「つくも神」―妖精・妖怪が環境知能として復活する;映画ならではの“現実創出”の試み―映画『BFJ』はダールの語り口を超えて;開花するファンタジー;“型”の挑戦 そして芝居の“内”と“外”―時は元禄、江戸の御代、未確認飛行物体ゆーえふおー(義太夫詞章))
著者等紹介
井辻朱美[イツジアケミ]
1955年生まれ。歌人・作家・翻訳家。東京大学理学部生物学科卒・同大学院総合文化系研究科比較文学比較文化専攻修了。現在、白百合女子大学人間総合学部児童文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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