忖度と官僚制の政治学

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784791771295
  • NDC分類 317.04
  • Cコード C0030

出版社内容情報

中立的なものこそ政治的である。
なぜ文書は改ざんされたのか。なぜ官僚は忖度するのか。官僚制をめぐる問題とその背景を、たんなる時事問題としてではなく、日本の空気や感情論としてでもなく、政治学の問いとして考える。ウェーバー、シュミット、アーレント、キルヒハイマー、ハーバーマス、グレーバーを深く「読み」、いま「使う」ために。

野口雅弘[ノグチマサヒロ]
著・文・その他

内容説明

中立的なものこそ政治的である。現代を読み解くための政治思想。なぜ文書は改ざんされたのか。なぜ官僚は忖度するのか。官僚制をめぐる問題とその背景を、たんなる時事問題としてではなく、日本の空気や感情論としてでもなく、政治学の問いとして考える。ウェーバー、シュミット、アーレント、キルヒハイマー、ハーバーマス、グレーバーを深く「読み」、いま「使う」ために。

目次

今日の文脈
1 文書主義(官僚制と文書―バルザック・ウェーバー・グレーバー)
2 「決められない政治」とカリスマ(脱官僚と決定の負荷―政治的ロマン主義をめぐる考察;「決められない政治」についての考察―カール・シュミット『政治的ロマン主義』への注釈;カリスマと官僚制―マックス・ウェーバーの政治理論へのイントロダクション)
3 合理性とアイヒマン(合理性と悪;フォン・トロッタの映画『ハンナ・アーレント』―ドイツの文脈;五〇年後の『エルサレムのアイヒマン』―ベッティーナ・シュタングネトとアイヒマン研究の現在)
4 動員と「なんちゃらファースト」(テクノクラシーと参加の変容;「なんちゃらファースト」と悪)
5 キャッチ・オール・パーティと忖度(官僚主導のテクノクラシー―キルヒハイマーの「キャッチ・オール・パーティ」再論;忖度の政治学―アカウンタビリティの陥穽)
中立的なものこそ政治的である

著者等紹介

野口雅弘[ノグチマサヒロ]
1969年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程単位取得退学。哲学博士(ボン大学)。成蹊大学教授。専門は、政治学・政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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とある本棚

11
政治思想を専門とする著者の現代政治に関する小論をまとめたもの。2010年〜2018年あたりが対象。政治主導を掲げた「民主党政権」は脱官僚を推し進めた先にある「決定の負荷」を背負い込む覚悟がなかった。シュミット的な考えからいけば、個々の考えが尊重されることが重んじられる現代の自由主義社会では「決められない政治」が常態化するのは必然。自民党政権は「この道しかない」という社会工学的な議論で、価値をめぐる争いから距離をとり、「決められない政治」を「克服」しようとするが、それは官僚的な思考への回帰に他ならない。2022/07/06

Monsieur M.

8
ウェーバー、アーレントやハーバーマスなど政治思想史の知見を踏まえ、民主党政権、安倍政権や「なんちゃらファースト」の下における官僚制について考察したもの。読み始めてから、数年前に読んだ「官僚制批判の論理と心理」(中公新書)と同じ著者だったと気づいた。そのときにも同じことを感じたのだが、大変興味深く刺激的なのに、自分自身に政治思想に関する知識が欠けているため、理解するのが難しかったり十分に理解できなかったように思う。時間を作って原典にも取り組んでみたい(と、数年前にも思ったが、果たせなかった(苦笑)。)。2019/03/13

Bevel

5
官僚制を軸として政権交代後の民主党と自民党を解釈してみたという感じ。脱官僚・政治主導は「決定の負荷」を上げる。このとき民主党は「新しい公共」や「社会的包摂」というボトムアップを要請する道を選んだけど、これは再び中立性を立て直しただけではないか。他方で自民党は熟議を遠ざけ、経済の観点からのテクノクラート的な身振りで中立性を演じ、結果として行政に忖度を呼び込んだ。著者の見てる方向としては、「何のための中立性か」を問い続けることと、官僚制と相補的に動くカリスマ=合理性の複数性の体制を考えなおすあたりなのかなあ。2022/07/17

saiikitogohu

2
【競争を導入し、民営化を進めれば、いわゆる官僚制は弱体化するかと思いきや、むしろ違ったかたちで官僚制の支配は強化されていく。彼はこれを「リベラリズムの鉄則」と呼ぶ。】35【アクターに透明な競争をさせる、というかたちで、その実、「官僚制」の支配は温存され、そればかりか深く浸透した】37【「脱官僚」のスローガンにな、これらの決断とそれに対する説明の準備が十分に備わっていない。…問い直しをした後に、新たに決定する負荷を担う準備がないと、事態は混乱する】522022/11/13

chiro

1
我国の政治が三流と言われながらも大きな失態を演じてこなかった要因が優秀な官僚による行政のマネジメントにあることは自民党政権下では自明であった。しかし、一方で55年体制下で制度疲労ともいうべく状態に陥り、民主党政権が生まれた。民主党政権下では脱官僚を旗印に政治がリードしていく方向を目指したが、残念ながらそれは国会のねじれ現象も相まって瓦解してしまった。自民党は違った形で官僚制を崩すことを官邸主導という方向性でかなえ、安倍政権という長期政権が生まれたがその忖度による官僚制を歴史の流れで位置付けている著作。2021/02/07

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