出版社内容情報
忘れられていい言葉だろうか?
戦後、結核患者が収容された国立療養所は、次第に重症心身障害者の子どもたちの施設となっていく。そのかたわらで、障害者のため施設を設立していった偉人たち、そこに滞在した当事者たち、治療を拒み出て行った人々、彼らをめぐって唱えられた意見や理論――その膨大な言葉、声を集め、検討し、病者・障害者たちと、施設と社会が織りなす〈生政治〉の現代史を描く。『現代思想』連載の、十年を超えた思索を編纂した、その「歴史篇」。
立岩真也[タテイワシンヤ]
著・文・その他
内容説明
治療を望む人々、拒む人々、医師や施設への要求、抵抗、そして運動…病にはつねに複数の思いが交錯する。国立療養所という、この国最大の病・障害の現場にまつわる膨大な言説を収集し、筋ジストロフィー症や重症心身障害、サリドマイド禍、スモン病など、政策の課題ともされてきた病・障害の現代史を、真っ向から、つぶさに描きあげてゆく。唯一無二の医療史。
目次
1(生の現代のために;一つの構図)
2(国立療養所で;七〇年体制へ・予描1;一九八一・八二年・二〇一七年;その傍にあったこと・予描2)
3(アーカイヴィング;筋ジストロフィー関連/ありのまま舎関連;難病本/ALS本)
著者等紹介
立岩真也[タテイワシンヤ]
1960年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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