量子と情報―量子の実在と不確定性原理

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784791771103
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C0040

出版社内容情報

待望の初単著!!
ハイゼンベルクの不確定性原理からLIGOプロジェクトの重力波検出をまたぐ、量子力学理論発展の全過程を、研究のフロンティアから描き出す。量子鍵暗号や量子コンピュータなど、量子情報技術の進展は、わたしたちをどこへ導くのか。

小澤正直[オザワマサナオ]
著・文・その他

内容説明

量子コンピュータや量子暗号の技術的イノベーション、そしてそれらのアイディアを生み出し、また、そのようなアイディアに触発されて進展しつつある量子力学の新しい姿とは?

目次

第1章 量子情報技術と科学基礎論(存在論的量子力学から認識論的量子力学へ;電波から光へ ほか)
第2章 量子力学の転換点―量子測定・不確定性原理・重力波検出(ハイゼンベルクの不確定性原理;反復可能性仮説 ほか)
第3章 フォン・ノイマンと量子力学の数学的基礎(量子力学の発見;非有界作用素のスペクトル理論 ほか)
第4章 情報技術と社会の変化(ビットコインとブロックチェーン;量子情報技術とコンピュータ ほか)
補章 科学の示す実在像について―ボーア=アインシュタイン論争研究の最前線(不確定性原理;EPRのパラドックス ほか)

著者等紹介

小澤正直[オザワマサナオ]
1950年東京都生まれ。数学者。東京工業大学理学部卒業。同大学院理工学研究科博士課程修了。専門は量子基礎論、量子情報科学。名古屋大学名誉教授。ハイゼンベルクの不確定性原理を表す不等式の破れを正した「小澤の不等式」で世界的に知られている。2013年に中日文化賞、2015年に紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mft

3
現代思想誌に寄稿した文章を集めた本という事情もあってか、基本的に文章で説明していくもの。小澤の不等式とか観測問題とかがテーマ。初めて見る単語(たとえば「存在可能量環」)もあるけどこの本の説明だけでは雰囲気しか判らないので、知りたければ参考文献リストはちゃんとあるからそれに当たれということなのだろう。個人的には「量子集合論」がとても気になった2018/12/09

Hayato Shimabukuro

1
小澤の不等式で知られる小澤正直氏による著書。量子情報に関する内容だが、自分には堀田さんの「現代の量子力学」の量子測定まで読んでようやく半分理解できるかどうかだった。一般の方には難しすぎる内容で、量子情報に興味を持って勉強している学部生にちょうど良いのではないだろうか。ただ、量子力学の数学的基礎の研究を行ってきた小澤氏だからこその濃厚な文章だった。2023/11/17

massn

1
連載そのままで、また文章も読みにくいっす!2019/04/16

御光堂

1
文系の思想誌に発表されたものをまとめたもの。縦書きで数式もその中に縦表示で紹介される。数式をいじってどうするという内容ではないのでこれでいいのだろう。不確定性原理や測定理論が主に取り上げられ、フォン・ノイマンの『量子力学の数学的基礎』に付いての解説もある。2019/02/15

aglio

1
本屋でタイトルに惹かれて購入。不確定性原理にまつわるフォン·ノイマンの論文“量子力学の数学的基礎”の解説や著者自身の名前のついた“小澤の不等式”に関する一般向けの紹介など。不等式の変項が真値を持つ物理量の揺らぎなのか、期待値としての定義される物理量の標準偏差を意味しているのか、という議論は私自身問題を正しく認識していなかったのでためになった。改めて現代物理学は古典的な観測に基づく法則化と違い、観測を含めて物理系を数学的モデルによって表現し、その演繹から法則を導く学問であるということを認識した。2019/01/10

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