出版社内容情報
雨の降りはじめた音が耳をうつ 末路といえばすべて末路だ
その〈詩人〉は実在しているのだろうか。インターネットにぽつぽつと流れてくる粒子のようなことばは、記憶と想像力をマテリアルに取り出してみせる。「ユリイカの新人」に選ばれ、毎日歌壇賞を受賞した、SNSでも注目されるいまもっとも新しい詩人の作品を集成。全四〇篇。
岩倉文也[イワクラフミヤ]
著・文・その他
内容説明
「ユリイカの新人」に選ばれ、毎日歌壇賞を受賞した、SNSでも注目されるいまもっとも新しい詩人の作品を集成。待望の第一詩集全40篇。
目次
傘の下で人は
駄目にしてしまった人生
汗かと思った
かいた遺書の数で
死んだ夏をホルマリンに
疲れると人は
季節が運んでくる滅亡の匂い
だれも助からない季節
生きてゆくために
女の引き笑い〔ほか〕
著者等紹介
岩倉文也[イワクラフミヤ]
1998年福島県福島市生まれ。2016年頃より歌作、詩作をはじめ、新聞歌壇や詩誌への投稿をはじめる。2018年、「ユリイカの新人」に選ばれる(選=三角みづ紀)。同年、「階段」が『詩と思想』読者投稿欄最優秀作品に選出(選=中村純)。毎日歌壇賞を受賞(選=加藤治郎)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
17
詩というものが実際問題なんなのかということをわたしは説明できないけれど、これは素晴らしいと思いました。2018/11/28
mer
11
眠れない夜と死にたい朝にもういちど読みたい。2020/12/12
午後
7
神聖かまってちゃんのの子ちゃんに並んで、最も共感できる言葉を吐き出す書き手。こんな共感になにほどの価値もないけど。すべての価値が剥がれ落ち、意味が自分を支えられなくなった、スーパーフラットの地平で己の虚無を持て余すその血肉を引きずる音がか細く聞こえてくるような詩集。短歌が抜群に良い。2020/11/04
なつのおすすめあにめ
5
基本小説ばかり読んでいるので、詩集読むと良い刺激になる。2018/11/10
不璽王
4
歩くことしかできない閉塞感の中でたまにある開き直りのような言葉を読んで笑うのが好き2018/09/29
-
- 電子書籍
- 花と運命中毒【マイクロ】(2) フラワ…
-
- 電子書籍
- フリージング11 ヴァルキリーコミックス