内容説明
世界的な理論物理学者が、ダーウィン、アインシュタインから、生命、意識、宇宙の起源までを縦横無尽に語り、この宇宙でわれわれが生きる意味を解き明かす。
目次
第1部 宇宙
第2部 理解
第3部 本質
第4部 複雑性
第5部 思考
第6部 思考
著者等紹介
キャロル,ショーン[キャロル,ショーン] [Carroll,Sean]
理論物理学者。カリフォルニア工科大学教授
松浦俊輔[マツウラシュンスケ]
翻訳家、名古屋学芸大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まーくん
72
宇宙の成り立ちから生命の起源とその意味まで、全50章にわたり大きな構図を描く。議論は非常に丁寧。神が”創造した世界”に対し”自然主義”という科学の立場から世界を読み解く。何事も頭から否定せず可能性を残して、ベイズ統計における事前信頼水準の更新という考え方で議論を進める。これまで漠然と知りたかった事柄(宇宙、量子場、生命、意識・・)が系統立てられて議論されていて、深く考えさせられた。現実の発現とラプラスの魔、デカルトの心身二元論、なぜ宇宙は存在するのか?そして「私たちの人生は、上演は一度きり、それだけだ」。2019/11/03
やいっち
25
実にバランス感覚のある書き手だと感じた。真っ当な科学者だったら採り上げない(あるいは頭から否定するはずの)超心理や霊などの話も、ぞんざいには扱わず、我々が知りえている最新の科学からは、心霊現象は(あるいは心霊現象を起こすような未知の素粒子は)存在しないことを淡々と説く。存在するなら、既存(既知)の素粒子と、何らかの形で反応するはずだが、一切、そのような現象は見られないから云々。2018/12/30
mft
7
前半を読んで、何をくどくどと常識的なことを述べているのか、と読むのを中断していた。少し時間をおいて続きを読み進むに従って、この本の中で否定されていく数々の言説を、少なくともその一部を、信じていたり信じたいと思っている人向けの本なのだと理解した。そういう人がわざわざこの本を手に取るものなのかは疑問だけど2020/04/17
jjm
4
タイトルにあるような類いの本は何冊も読んだが新しいもの、知らない書籍を見ると何か新しいことが得られるのではないかとどうしても読んでしまう。2019/11/17
農明(ノウミョウ)
4
物理学の扱う対象はとても広い。宇宙の先はどうなっているのか科学的に追究する著者の信念に敬服した。2019/04/21