出版社内容情報
酒井健[サカイタケシ]
内容説明
サド、ニーチェ、ブランショ、ラカン、岡本太郎、そして―バタイユ。過剰なものや不可視なものを忌避して、人は社会を築いてきた。しかし、そうやって捨ててきた異様なもののなかにこそ哲学の根源がある。物質にあふれ、既存の道徳に守られ、確かな実体や輝かしい未来にばかり心をくだく現代に、究極的に欠けているもの。見えない闇の奥にこそ生の根源があると信じ探究しつづける、思想家の到達点。
目次
第1部 生と死の夜(私たちが死んでいくこの世界;悲劇を笑えるか―ニーチェとバタイユの笑い;ヒロシマの人々のあとで;ヒロシマの動物的記憶)
第2部 聖なる夜(最期のイエスの叫びとジョルジュ・バタイユの刑苦―『内的体験』の一断章をめぐって;銀河からカオスへ向かう思想―後期ニーチェへの新たな視角のために;ワイン一杯とバタイユの「無」のエコノミ―ニヒリズムへの批判に向けて;聖なるものの行方)
第3部 夜とバタイユの隣人たち(他者の帳が破られるとき―バタイユとラカン;幽閉の美学―サドと修道院;夜の歌麿―ブランショ、バタイユ、キニャールから;日本人の継承 三島由紀夫と岡本太郎―歴史性と演劇性;神々の到来と創造的ニヒリズム―ナンシーとともに)
著者等紹介
酒井健[サカイタケシ]
1954年、東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、同大学大学院へ進学。パリ大学でジョルジュ・バタイユ論により博士号取得。現在、法政大学文学部教授。2000年に『ゴシックとは何か』でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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真魚
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