偶有性操縦法(コンティンジェンシーマニュアル)―何が新国立競技場問題を迷走させたのか

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偶有性操縦法(コンティンジェンシーマニュアル)―何が新国立競技場問題を迷走させたのか

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784791769148
  • NDC分類 520.4
  • Cコード C0052

出版社内容情報

新国立競技場問題を解読する。政治家・官僚・ゼネコンを駆動してきた戦後システムが壊れたいま、おそるべき「偶有性」社会で建築家はなにをなしうるか。そして、社会のデザインとコントロールは、いかに可能なのか。競技場というモノの設計を超え、東京オリンピックを真の祝祭としてデザインする道筋を示すことで、磯崎氏は新時代の建築家像を示すだろう。刻々と変化する同時代的状況を睨みながら、ポスト2020年への思想が加速する。

内容説明

誰一人“決定”を下さないまま漂流を続けたビッグ・プロジェクト―新国立競技場問題から見える現代日本の根本問題とはなにか。そして2020年東京オリンピックを真の祝祭とするために建築家が果たす役割とは。世界的建築家からの緊急提言。

目次

1 理不尽なアーキテクチュア(うつふね ARK NOVA―二〇一一年九月;フクシマで、あなたは何もみていない。―二〇一二年二月;近代国家のエンブレム―二〇一三年九月;瓦礫と隊列―二〇一六年一月)
2 偶有性操縦法(「ハイパー談合システム」―二〇一五年八月;「日の丸」排外主義―二〇一五年九月;奇奇怪怪建築―二〇一五年一〇月;「魔女狩り」―二〇一五年一一月;「空地」が生まれた―二〇一五年一二月)

著者等紹介

磯崎新[イソザキアラタ]
建築家。1931年大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。丹下健三に師事し、博士課程修了。1963年磯崎新アトリエを設立。以来、国際的建築家として活躍。世界各地で建築展、美術展を開催し、また多くの国際的なコンペの審査委員、シンポジウムの議長などを務めた。カリフォルニア大学、ハーバード大学、エール大学、コロンビア大学などで客員教授を歴任。建築のみならず、思想、美術、デザイン、文化論、批評など多岐にわたる領域で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kthyk

18
此処でもない彼処でもない、と「空間」に拘る村上春樹の「物語」は「建築」に関わると読みメした。サリンジャーには「キャッチャー」がいたが、「街」にはいなかった。磯崎新の「新都庁舎計画」には「ワンダーランド」の「やみくろ」が引用されたが、「街とその」はこの書の「新国立競技場問題」における「偶有性操縦法」と「建築不在」が下敷きだ。サリンジャーの「キャッチャー」は49年、「ワンダーランド」と「都庁舎」は75年、そして15年に「操縦法」は書かれたが、「街」は23年。都市と街、そう「物語」の「世界」と「建築」は消える。2023/05/13

チェアー

8
建築コンペには客観的基準による誰もが納得する選択はなく、特に大きなプロジェクトでは政治的選択があるとの指摘にはうなづける。ただ、筆者の立場は定まらない。ザハの建築を受け入れたのちに批判、ザハという建築家は擁護しようと決意するが、最終的には五輪後の取り壊し=空き地化を主張する。この思考の過程には、利用者の姿はない。観客もアスリートも。あるのは業界の構造や政治(家)、歴史と哲学。日本語と外国語が混じった難解な文章での、あまりにも高い目線での議論は、多くの人からは理解されにくいと思う。2016/06/10

鵐窟庵

5
既に殿堂入りした建築家が当時国家を巻き込んだ某設計競技の内情を淡々と告発している。一大騒乱だった舞台裏には、各々の業界に暗躍する組織人物が巧妙な政治機構で建設業界の海外参入の道を厳かに密かに謝絶したのであった。引き換えに建築家を祭り上げて、旧来型の国内の建設業界内の政治機構をより強固に結束させるという、ある意味自己防衛的な手管でもって、平和裡に祝祭性を演じてみせた。それで国民の目を欺いて万事解決かと思いきや今度は疫禍だ。果たして無事に開催可能かどうか。遠くからそして静かに、故ザハハディッドは見ている。2020/11/14

futomi

3
200ページ「誰でもが参加できる発言権を持っている。それが民主主義的な正義だとする今日のプロジェクトの構図が、専門的職能性を発揮する場に足枷のようにまとわりつき、凡庸な平均化へ落とし込んでしまう」ここはよくわかる。 偶有性という言葉からして初めて聞く。難しすぎて1日に2ページも進まないのでした。訳もわからないのに固いものには食いつく癖があって、ともかく最後までたどり着いたしだい。 2016/06/28

Takahiro Aoshima

2
タイトルは新国立競技場のいざこざについて。ただ骨子は最初の「うつふね」と最後の「空地」で、新国立競技場の話題は本来その一部。<梓弓>=競技 <空舟>=空地 <異人>=オリンピック <村人>=市民 つまるところ、タイトルと内容に不整合が見られます。これは本書自体が「唯一の解が導かれない構造の元で提出された、論理的推論ではなく政治的決定」の元に作成されたと見るべきでしょう。ただ本書の場合、PMが存在したのが良かったですね。2016/06/14

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