内容説明
その日、イェール大学である男が捕まった。アメリカでも屈指の古地図ディーラーであるエドワード・フォーブス・スマイリー三世。めくるめく古地図の世界を紹介しながら、稀代の古地図泥棒の人生の謎にせまる渾身のドキュメント。
目次
探検家と泥棒
小さな望み
新世界
最多勝利を知る者
カタログ第1号
強気で渡り合う
上方向離脱
セベックの争い
紛失した地図、紛失したカード
捕まった!
罪状認否
地図探索
テラ・インコグニタ
著者等紹介
ブランディング,マイケル[ブランディング,マイケル] [Blanding,Michael]
ジャーナリスト。ブライダイス大学シュースター調査報道研究所上級研究員。ウィリアムズ大学卒業。『ネーション』『ニュー・リパブリック』『ボストン・グローブ』『ボストン・マガジン』などの各誌に寄稿。エマーソン大学、ノースイースタン大学、タフツ大学でマガジン・ライティングを教えている。ボストン在住
森夏樹[モリナツキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
21
ネット時代が到来しもはや地図を持ち歩かなくても生活に支障はない時代となったがコレクター達の関心は高い。主人公が商品を不法入手して利益を上げていた点においては最近読んだ『本を愛しすぎた男: 本泥棒と古書店探偵と愛書狂』と被るが性格は違う。逮捕後の対応についても全く反対で検察側に協力さえする。一方図書館側の杜撰な管理体制には驚く。それなりの費用をかけて収集したものであり保存すべきであるのに。タイトルには「史上最大」と銘打たれているが「あくまで明らかになった犯罪の中で」という意味に過ぎず実際はこれ以上だろう。2015/07/17
takao
3
☆フォーブス・スマイリー三世という有能な古地図ディーラーが図書館・博物館から古地図を窃盗していたことが判明。理由としては、借金もあったが、結局、ディーラーは対外的な評価を売ることができない現実もあるのかもしれないなと思う。あるいは、盗まれてもわからないほど、きちんと管理もされておらず、価値もわかっていない現状から、価値のわかる人に渡そうかと思ったのかもしれない。2020/03/02
gokuu
3
面白かった!古地図ビジネスの裏側と、有能なディーラーで地図を愛していて、ただ夢見がちだったからこそ犯罪に嵌ってしまった男のノンフィクション。地図のどこに価値がでるのか、どう売り買いされているのか(地図帳を競り落とした直後にばらばらにして地図一枚ずつで売りさばくとか)、生々しい話が多くとても興味深かった。あと図書館の大雑把な管理の実態も驚く。しかし儲かるんだな…地図…2015/06/27
東
1
本人含む関係者からよく話を聞いててとても読み応えがあった。地図制作の歴史を知れるのも良かった。稼いだ大金を使ってた意外な理由がちょっとまあ情状酌量の余地はあるとは思うけども、 正直やっぱり貴重な文化遺産を破壊、毀損しまくった罪はかなり重いと思うので 最後たった3年で出所してエリートで高名なディーラーという仮面が剥がれたけど今は質素だけど本物の生活と向き合えてるんだみたいなちょっといい感じに過ごしてるのがうーんって感じ。 本自体はおもしろかった2025/06/01
未読太郎
1
この本の主人公、そして著者は無類の地図好きであり、きっと私もその感覚が共有できるのではないかと思って借りました。結果、あまり共有できませんでした。2015/07/15
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- 和書
- 未来の回想